※引用:『公式』ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.
『エヴァンゲリオン新劇場版序/破/旧』の続編、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の公開延期が決まってしまいました。
残念ではあるもものの、『エヴァンゲリオン新劇場版:序破急』の無料公開や『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の新情報公開など、嬉しい情報が満載です。
期間が空いたからこそ、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』がもっと面白くなる考察をしていけたらなと思っています。
先にこの記事を読んでいると下記の考察をもっと楽しむことができます。
今回考察していく内容はこちらです。
- 新劇場版の世界はTVアニメ版&旧劇場版の続きの世界。
- 新劇場版と旧劇場版&TV版で違うセカンドインパクトの意味と人類補完計画の意味。
- シン・エヴァンゲリオン劇場版:||は、実写とアニメが混ざって終わる?。
エヴァンゲリオンで登場したキャラクターのセリフや背景、設定や資料集、個人的な見解を含めて考察していきます。
目次
新劇場版の世界は旧劇場版の続きの世界。
『エヴァンゲリオン新劇場版』の世界観の考察には「ループ説」や「空想説」などなど、たくさんの考察があります。
その中でも個人的にもっとも有力だと思っているのが、『新劇場版の世界はTVアニメ版&旧劇場版の続き』という考察です。
『新劇場版の世界は旧劇場版の続きの世界』
これは「旧劇場版のラストで、碇シンジが人類補完計画の末、他人のいる世界を望んだ結果が、新劇場版の世界である。」という考察です。
この考察でキーパーソンなるのは『渚カヲル』です。
彼のセリフや、彼の身の回りのことから『新劇場版の世界は旧劇場版の続きの世界』ということを考察することができます。
渚カヲルの意味深なセリフとは?
カヲル「また3番目とはね。変わらないな、君は」
カヲル「逢えるときが楽しみだよ。碇シンジ君」
→シンジが三番目のエヴァンゲリオンパイロット、サードチルドレンだということを知っている。
カヲル「さあ約束の時だ、碇シンジ君 今度こそ君だけは 幸せにしてみせるよ」
→旧劇場版のラスト、人類補完計画はシンジにとってハッピーエンドと言えるものではなかった。
カヲル「ごめん、これは君の望む幸せではなかった」
カヲル「そんな顔をしないで また会えるよ、シンジ君」
→TVアニメ版&旧劇場版に登場し、『エヴァンゲリオン新劇場版:序』『エヴァンゲリオン:破』に再度登場したキャラクターは、同じセリフや同じ行動をとったりしますが、
『渚カヲル』だけは同じ事を繰り返すことはしない。
以上のことから『渚カヲル』というキャラクターは、TVアニメ版&旧劇場版と新劇場版と世界が繋がっている事を暗示しているだけでなく、TVアニメ版&旧劇場版の記憶も引き継いでもっていることがわかります。
カヲルの身の回りにあるTVアニメ版&旧劇場版と新劇場版の世界の繋がりを示すキーパーツ。
『エヴァンゲリオン新劇場版:序』にて、渚カヲルが月で棺から目覚める時、隣には既に空いた4つの棺とまだ空いていない4つの棺がありました。
全て合わせると9つの棺があることになります。
9つと言えば、旧劇場版に登場した『量産型エヴァンゲリオン』の総数と同じです。
そして『量産型エヴァンゲリオン』の中には『渚カヲルのダミープラグ』が内蔵されていました。
旧劇場版にて人類補完計画が発動し、その儀式に使われた量産型エヴァンゲリオンは、碇シンジと共に『神』と同等の存在になりました。
人類補完計画の儀式のラストで、9つの量産型エヴァンゲリオンはそれぞれ別の方向に飛んでいきました。
その中の一体が、月にいた『ゼーレマークの仮面をつけた巨人』です。
月にいた『ゼーレマークの仮面をつけた巨人』はMark.06の元となった存在です。
新劇場版のゼーレのセリフ「Mark.06こそ本物のエヴァンゲリオン」
というのは、Mark.06の中身の『量産型エヴァンゲリオン』こそ新劇場版の世界では神であり、本物のエヴァンゲリオンなのです。
「9体の量産機」、「中に入っていた9人の渚カヲル」、「魂をデータ化して残していたゼーレ」だけが碇シンジが作り直した新劇場版の世界で記憶が引き継がれています。
『新劇場版と旧劇場版&TV版で違うセカンドインパクトの意味と人類補完計画の意味。』
「インパクトの描かれ方」「アダムの描かれ方」など、TVアニメ版&旧劇場版と新劇場版で変更された内容を見る限り、
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』で起こることが予想される『人類補完計画』は、旧劇場版で描かれた『人類補完計画』とは全く別物になっていることが予想されます。
TVアニメ版&旧劇場版の『人類補完計画』を振り返った後、新劇場版との違いを考察していきましょう。
TVアニメ版&旧劇場版の「人類補完計画」
『人類補完計画』とは、不完全な人類をまとめて、一つの生命体として誕生させることでした。
「人類を一つにまとめ、自分たちだけは魂をデータ化して新しい世界を管理すること」
それがゼーレの望む『人類補完計画』でした。
しかし、碇ゲンドウは自分が神になることを望みました。
「初号機に取り込まれてしまった碇ユイに会いたい」
その気持ちから人類補完計画の「魂を一つにする。」という部分には賛同していました。
しかし、碇ゲンドウは「初号機に取り込まれた碇ユイに確実に会うためには自分が神になりたい。」とさえ、思っていました。
ゼーレと碇ゲンドウは『人類補完計画』までの道のりは同じでも、望む結果には微妙な差異がありました。
両者の思惑がぶつかりあった結果、初号機パイロットの碇シンジに世界の行方が任せられることになりました。
碇シンジが『他人がいる世界』を望んだ結果、新劇場版の世界に繋がっていきます。
ここでポイントなのは「ゼーレとゲンドウは途中まで協力はしていたものの、最後には決裂してお互いの目的を果たそうとした。」というところです。
新劇場版では、ゲンドウがゼーレに対して「文明を与えてくれたこと」への感謝を述べていたり、ゼーレ側もゲンドウに望みを託すような形で退場していきました。
やはり新劇場版での『人類補完計画』は、旧劇場版とは違う目的なのだと考えられます。
セカンドインパクトの違い。
TVアニメ版&旧劇場版では、セカンドインパクトは
「新しい使徒が生まれないようにする+アダムを胎児の状態まで戻し、魂と体を分離する。」
ということが目的でした。
その結果、未曾有の大爆発が起きましたが、ゼーレからしたら、それはあくまで「しょうがなかった」ことでした。
TVアニメ版&旧劇場版のセカンドインパクトの詳しい記事は↓
しかし、新劇場版の『セカンドインパクト』は旧劇場版とは描かれ方が違います。
4体のアダムスを使い『何か』をした結果、大爆発が起こりました。
(カヲルの棺桶が4つ空いていたのは、セカンドインパクトを起こすために使ったと考えられる。)
一体何をしたかは語られていませんが、旧劇場版での『セカンドインパクト』はそれ単体で目的があったのにかわって、
新劇場版の『セカンドインパクト』はサード、フォースと続く『儀式』の途中でしかないと考えられます。
「どうやって」セカンドインパクトを起こしたかはわかりませんが、「何が起こったか」は劇中の描写で描かれています。
新劇場版の世界では『セカンドインパクト』が起こったことで、海が赤く染まりました。
赤い海には生物は生きることが出来ず、野生の海亀や魚などは滅んでしまいました。
TVアニメ版とは大爆発が起こったことや、地軸が曲がって年中真夏になったことが共通しています。
しかし、旧劇場版の海は普通のままでした。
そして『エヴァンゲリオン新劇場版:破』のラストで覚醒した初号機によって引き起こされた『サードインパクト』では、大地までもが赤く染まりました。
『エヴァンゲリオン新劇場版:Q』では、この物質が赤く染まる現象のことを、『コア化』と呼ぶことが判明しました。
『コア』という表現をするということは、使徒の急所である赤い球体部分のことや、碇ユイが一体化している初号機の胸の中にあるものと同一の物質になることだと考えられます。
つまり、新劇場版の『人類補完計画』とは、2回3回と『インパクト』を起こし続けることで、「世界ごと人類とひとつになる」計画ではないでしょうか。
- 『セカンドインパクト』→海のコア化
- 『サードインパクト』→大地のコア化(Mark.06により中断される)
- 『フォースインパクト』→サードの続き
- 『フィフスインパクト(ファイナルインパクト)』→人のコア化
となるのかもしれません。
もちろん『インパクト』にこれ以外の役割がある可能性はあります。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||は、実写とアニメが混ざって終わる?。』
もし『人類補完計画』が、人類が1つの生命体になるだけではなく、地球や世界丸ごと一つになるとしたら、それは『エヴァのいる世界』だけで終わらないかもしれません。
実際にTVアニメ版最終話では、碇シンジが「エヴァに乗らない世界」「エヴァが存在しない世界」が描かれました。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』で描かれる『ファイナルインパクト(人類補完計画の集大成)』がコア化させるのは、
新劇場版の世界だけにとどまらず、現実世界にまで影響が及ぶかもしれません。
「エヴァが存在する世界」と「エヴァが存在しない世界」とのコア化(一体化)こそ、ゼーレが望む新劇場版での『人類補完計画』ではないでしょうか。
『シン・ゴジラ』で描かれた『虚構×現実』。
その『エヴァンゲリオン』バージョンこそ『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』なのです。
「エヴァンゲリオンがいるアニメの世界」「エヴァンゲリオンがいない実写の世界」色んな可能性が混じりあった世界からこそ『新しいエヴァンゲリオン』が生まれると思います。
ヴィレとゲンドウの戦いは、AパートかBパートで終わりCパートから『新劇場版』の続きの世界ではなく、全く新しい別物のエヴァンゲリオンを『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』で観せてくれるのではないでしょうか。
おわりに:案外普通に終わるかも。
話が飛躍しすぎましたが、庵野監督が『新劇場版』をつくった動機から考えていくと、ありえない話ではないと思います。
庵野秀明監督という天才が『エヴァンゲリオン』という作品を終わらせ、次の作品のための実験場としての立ち位置が『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』だと、ファンとしては嬉しいです。
庵野監督は「シンジ達には幸せになって欲しい」とも語っていますし、「NERVとヴィレだったらどっちにつくか?」という質問に対して「ヴィレ」だとも答えています。
『人類補完計画』『ファイナルインパクト』を食い止めて、シンジやアスカ、ミサト達がハッピーエンドを向かえるところは、しっかり描いてくれることを期待しています。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が公開されるまで待ち遠しいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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『エヴァンゲリオン』を一緒に盛り上げていきましょう‼
それでは次の記事で!