今回はアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のファンネル・GUNDビットについて考察・解説していきます。
【機動戦士ガンダム 水星の魔女】は、魅力的なモビルスーツが数多く登場します。
宇宙世紀モビルスーツが大好きな筆者も毎週新しく登場するモビルスーツにワクワクしていました。
デザインも魅力ですが、一番の魅力はGUNDビット搭載機同士のヌルヌル作画の戦闘です。
ということで今回は『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に登場する、ファンネルのような武器「GUNDビット」について解説と考察していきます。
目次
ファンネルとは。推進機とビームライフル付きの脳波で動く無線兵器。
GUNDビットを語る前に、まずは設定の原型となった武器「ファンネル」について語らねばなりません。
ファンネルとは、正式名称をファンネル・ビットという『機動戦士ガンダム』の作品内に登場する、脳波で動く無線の兵器です。ファンネルとはもともと英語で漏斗を表す言葉で、形が似ているためそう名付けられました。
ファンネルには推進機とビームライフルが付けられており、パイロットが脳波で宙を自由に操り、敵の死角から攻撃することができます。
この死角からファンネルを散開させて、多方向から一斉にビームを照射する攻撃方法を「オールレンジ攻撃」といい、対面のモビルスーツのみを警戒するような通常のパイロットでは、防御も回避もほぼ不可能の強力な攻撃です。
ただ、強力な攻撃方法なのは確かですが、ファンネルを造ることが高コストな上、ファンネルを運用するには脳波を出せるニュータイプが必要であり、ファンネルやビットが搭載された機体は、設定だけあるモビルスーツを含めてもごく少数にでした。
そのためファンネル搭載機同士の戦闘は珍しく、ほとんどが「ファンネル搭載機が一般モビルスーツを翻弄してボコボコにする」というシーンになります。
※厳密にはビットは推進機内蔵されているのに対してファンネルは推進機が付いていないという違いがありますが、作中内でも混同されることも多いです。
GUNDビットとは?操縦者の頭がパンクする兵器
◆◆ガンダム・ルブリス◆◆
“GUNDフォーマットと呼ばれる技術を採用したモビルスーツ「GUND-ARM」の一つ。”
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— 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@G_Witch_M) July 31, 2022
名称 | GUNDビット |
---|---|
登場作品 | 機動戦士ガンダム 水星の魔女 |
代表搭載モビルスーツ | ガンダム・エアリアル ガンダム・ファラクト |
開発の第一人者 | カルド・ナボ |
GUNDビットとはGUNDフォーマットを利用した次世代群体遠隔操作兵器システムです。
上記の宇宙世紀シリーズにおけるファンネルに当たります。作中ではGUNDフォーマットは命を削る技術とされているため、正体がバレるまではあくまでも『新型のドローン』として扱われていました。
禁止の詳しい考察はこちら
宇宙世紀シリーズのファンネル同様、GUNDビット搭載機と非搭載機では圧倒的な戦闘力の差があり、かなりの経験者でも初見で攻撃を防ぎきるのは不可能です。
ファンネルとビットの違いが宇宙世紀と同様の設定ならば、GUNDビットも内部に推進機があると考えられます。
ファンネルとGUNDビットの違い。一般人でも動かせるのがGUNDビット
ファンネルとGUNDビットの違いは、一般人でも動かせるかそうでないかです。
ファンネルはニュータイプという超感覚をもった新人類しか動かせませんが、GUNDビットは一般人でも動かせます。
しかし、GUNDビットを動かすためのGUNDフォーマットという技術は、体内に人間を超感覚にさせる物質を流入させるという代物なため、人間の体は負荷に耐えられず、一般人はGUNDビットを動かせてもごくわずかな時間だけです。
GUNDビットとドローンの違い。自分で動かしていないのがドローン。
GUNDビットとドローンの違いは自分で動かしているかそうでないかです。(『機動戦士ガンダム 水星の魔女』作中内に登場するドローンについての解説です。)
ドローンはパイロットとは別に操縦者がいて、疑似的にオールレンジ攻撃を再現しています。
仕様上は、パイロット本人も操作できるようですが、GUNDビットほどまるで生物のようにパイロットの思い通りに動かすことはできません。
GUNDビット搭載機と同様、一般モビルスーツ相手には強力な戦術ですが、GUNDビットと違い動力がモビルスーツ本体からの補給になることや、ドローンを動かす操縦者は敵モビルスーツと対面しているわけではないので、状況判断が一歩遅れるという弱点があります。
スレッタがGUNDビットを使っても大丈夫な理由。「魔女」の意味につながるGUNDビット。
『水星の魔女』の作中では、GUNDフォーマットやGUNDビットを操る人間を魔女と呼びます。
人間を死に至らしめる技術で、常人には理解しがたいふわふわ浮遊する遠隔兵器を操っているので、そう呼ばれても仕方ありません。
主人公のスレッタは作中唯一GUNDビットを扱っても、体に異常をきたさない特異な存在として描かれており、作中ではその謎の理由がいつ明らかになるかが見どころになっています。
スレッタは作中唯一GUNDビットを扱っても体に異常をきたさない理由としては
①スレッタはニュータイプのような旧人類とそもそも体の構造が違う新人類説。
②スレッタはGUNDビットを操っているのではなく、GUNDビットに意思があり自ら進んでスレッタのいうことに従っている説。
があります。
②の説に関しては作中内でも人柱を匂わせるような演出も確認できるため、一番当たっていそうだが一番当たってほしくない説としてファンの間で盛り上がっています。
宇宙世紀シリーズ内でもファンネルを扱う人間が悪魔や魔女と呼ばれていたので、シリーズファンにとっては違和感はありませんが、二期ではぜひ『水星の魔女』の“魔女”という言葉に独自の意味を付けていってほしいですね。
まとめ:GUNDビットとは『水星の魔女』を象徴する武器
操縦者に害を与えないなら、エアリアルの縦はガンドビットじゃなくて、作中唯一のファンネルなのでは? pic.twitter.com/SeYulFEMj8
— アリスケ (@walking_planets) February 17, 2023
今回は、作中最重要な武器といってもいいGUNDビットについて解説、考察しました。危険なのにそれに惹かれてしまう魅力とデメリットがしっかりある素晴らしい設定の兵器だと思います。
以上まとめると
- 水星の魔女の一番の魅力はGUNDビット搭載機同士のヌルヌル作画の戦闘。
- 宇宙世紀シリーズの「ファンネル」とは操縦者にかかる負荷という部分で差別化がされている。
- ニュータイプの脳波で動く無線兵器が「ファンネル」。
- 命を削るが一般人でも使える無線兵器が「GUNDビット」。
- ドローンはパイロットとは別に操縦者がいて、疑似的にオールレンジ攻撃を再現している。
- ドローンは仕様上はパイロット本人も操作できるようだが、GUNDビットパイロットの思い通り動かすことができない。
- スレッタは作中唯一GUNDビットを扱っても体に異常をきたさない特異な存在。
- スレッタは旧人類と体の構造が違う新人類説と、GUNDビットが意思を持っている説がある。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は二期にむけてとうとう戦争が始まってしまいました。
二期ではGUNDビットに限らず、ドローンや本当に自らの脳波だけで操れる“シン・ファンネル”なんかも登場したらうれしいです。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』内のGUNDビット搭載モビルスーツ同士の戦いは素晴らしく、互いが自前の能力を出し合う瞬間のビリビリとした戦闘の緊張感が伝わってきます。
人間ドラマも面白いですが、GUNDビット搭載モビルスーツ同士の戦闘にも期待していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。