あの『ブレードランナー 2049』も監督したドゥニ監督が、伝説のSF作品『DUNE/デューン 砂の惑星』を映画化し、世界中の注目を集めています。
しかし、SFファンから期待とは裏腹に評価は以外にもばらつきがある様子。
個人的には満足の出来評価がわかれた理由と気になったシーンについてレビューしていこうとおもいます。
動画版もあります!
目次
- ナウシカやスターウォーズに多大な影響を与えた作品。
- スターウォーズのような派手なバトルなし。映画
- はまるで色彩豊か“じゃない”アバター?
- サンドワーム登場のシーンは迫力満点だがイマイチ物足りなさも。
ナウシカやスターウォーズに多大な影響を与えた作品。
遠い未来、遥か彼方の銀河系。一面を砂に覆われた惑星“デューン”が舞台。
抗老化作用を持ち、麻薬にも、惑星感の超高速輸送にも必要となる、宇宙で最も価値のある物質である『スパイス(メランジ)』をめぐる混迷の時代を描いた物語。
帝国や惑星国家、巨大な宇宙生物が登場する本作は、スターウォーズやナウシカの元になった作品であると噂されています。
かのジョージ・ルーカスも『スターウォーズ』の世界観を構築するにあたって、デューンが大きな存在であったと語っています。
そして、砂塵におおわれた過酷な世界観や、地中から現れる巨大な虫は、宮崎駿監督も『風の谷のナウシカ』を造るにあたって、参考にしたのではないかとファンの間では噂になっています。
そもそも噂というよりも、何よりその時代を生きたSF作品のクリエーターは、一度は読んだことのある作品だと思います。
CMや事前情報にもその“伝説的なエピソード”は押し出され、SFファンのみならず期待が高まっていた。
しかし、その触れ込みに期待していくと、思ってたほどじゃなかったと感じた方もいるようでした。
スターウォーズのような派手なバトルはない。映画はまるで「色彩豊かじゃない」アバター?
今作は砂の惑星の人間が生きるには過酷な様子、砂漠の美し差を存分に映像にしています。
幼少の頃、小説を読んで頭に浮かんだ情景が、そのまま画面に映し出されていました。
しかし、SF作品としては珍しく“派手なシーン”が少なめです。そこが主に評価をわけるポイントにもなったようです。
本作の舞台は砂の惑星。文字通り一面砂におおわれた大地は一面茶色(砂色)です。
巨大な宇宙船も序盤にしかほとんど登場しません。
「スターウォーズが影響を受けた作品」
「アバターと並ぶ伝説のSF作品」
というワードだけ聞いて観に行った観客は、画面に少し寂しさを感じるかもしれません。
画面からは陰鬱とまではいかないが、なかなかシリアスな雰囲気を感じます。
筆者の隣にはちょうど親子が座っていましたが、男の子は中盤あたりから眠ってしまっていました。
集客に広告はとても重要なもので、広告詐欺とまでは言いませんが、スターウォーズやアバターのような色彩豊かな映像を期待してきた方には少々が画面が退屈だったのかも知れません。
“惑星をめぐる宇宙戦争”と聞き、スターウォーズを期待した方も多いでしょう。
小説のシリーズは割とスターウォーズっぽいですが、個人的に小説抜きに言えば、映画はアバターやロストプラネットの世界観のように感じました。(スターウォーズっぽいというか、スターウォーズがデューンっぽいのだが。)
宇宙戦争という触れ込みで、確かに宇宙のお話ではありますが、あくまで舞台は砂の惑星デューンであり、戦うのは原住民と侵略です。
宇宙で宇宙戦艦や戦闘機が戦うわけではありませんが、その土地に住むもの達が誇りを持って侵略者と戦う構図は胸が熱くなりました。
ライトセーバーが切り合うような派手な戦闘はありませんが、短刀で急所を狙い合うようなシリアスな闘いもまた観ていて面白い部分です。
サンドワーム登場のシーンは満足だか…。
私は巨大生物が大好きで、伝説のサンドワームをスクリーンで観れただけでもう満足です。大迫力の映像に加えて、音響も満足でした。
緊張感のあるBGMも、サンドワームが地上のものを飲み込む時の底なしの空洞に空気が吸い込まれていくようなSEも最高でした。
しかし、幼少の頃小説を読み感じた、“芋虫に食べられるという怖さ”が今作には感じられません。たしかに独特の、独特の表現に面白さはありました。
ただ、近年サンドワームとえばスターウォーズはもちろん、ファンタジー作品やゲームなど多岐に渡って登場し、中にはもっとインパクトがある姿の化け物もいます。
もちろん、他作品の化け物とは違う良さがサンドワームにはあり、ゴジラのようにシンプルな姿が好きで大迫力の表現に感動はしたものの、登場の仕方や劇中での扱いをもっと工夫してほしかったです。
サンドワームは、ナウシカの王蟲のように“実は惑星にとって重要な存在である”という原作にある設定をもっと推してほしかったです。
保湿スーツはカッコイイと思いますし、世界観の表現やデューンの臨場感は十分だったので、オーニソプターやサンドワームなど『デューン 砂の惑星』独自の要素をもっと活躍させて欲しかったです。
ただ、続編が考えられるの作品なので上記の要素はゆっくり丁寧に描いていくのかもしれません。
下地は十分だと思うので続編が制作される際は是非ともサンドワームの更なる活躍に期待したいですね。
それでは次の記事で!