『スーサイド・スクワッド』から続き、マーゴット・ロビー演じる『ハーレイ・クイン』を主人公とした『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 』が来年2020年3月20日(金)に公開!!
と言われても「ハーレイ・クインってだれ?」「BIRDS OF PREY ってなに?」という方へ、今回は『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 』がもっと楽しみになる解説&考察していこうと思います。
目次
ハーレイ・クインとは?ジョーカーの恋人ではない!?
『バットマン』に登場するヴィラン。本名:ハーリーン・クインゼル。
ゴッサムシティでジョーカーと共に多くの犯罪を行う犯罪者。ハーレイ・クインは、かつてアーカム精神病院の精神科医であったが、ジョーカーの精神構造を研究していくうちに、ジョーカーに魅力されてしまい、恋に落ちる。
ジョーカーと共にアーカム精神病院を脱走したことで医師免許は剥奪。ハーリーン自信も精神異常者になり、ジョーカーを模倣した道化師の姿をした『ハーレイ・クイン』というヴィランとなった。
ジョーカーと組んで犯罪を犯し、ジョーカーへの愛から、彼を“プリンちゃん”と呼ぶ。(それに対して「プリンいうな!」とジョーカーが返すのまでがお約束。)
ジョーカー自身はハーレイのことをあまり気にかけておらず、時には非情な扱いをする。恋愛感情はハーレイの方が重く、一方通行ともとれる。ジョーカーもたまにハーレイのことを気にかけるシーンがあり、本当にどう思っているか真意は謎。
ジョーカーからしたらバットマンは、いい遊び相手で「バットマンがいるからこそ犯罪のやりがいがある」と感じており、バットマンを殺すことはしない。
しかし、ジョーカーへのゆがんだ愛情を持つハーレイは、『バットマンがジョーカーを苦しめている』と思っている為、ジョーカー考えを無視して暴走することもしばしば。バットマンの生死について衝突してしまうこともある。
ジョーカーと同じく、スーパーパワーのような特別な能力は持たないが、悪事を重ねてきただけあり喧嘩慣れしている。武器の扱いに長けており、暴力に対する躊躇いがないため、戦闘能力はぶっちゃけジョーカーより高い。
概要:主演が同じだけで『スーサイド』とは別映画!?
恋人?ジョーカーと破局したハーレイ。新しい人生を求め、真の自由(覚醒)を求めるハーレイは同じ志を持つ女性達と出会う。ハーレイ一行は謎のダイヤをめぐり、悪の組織『ブラックマスク』と戦うことに。悪VS悪のルールなしの戦いが繰り広げられる。
というのが映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 』の概要。
今作の『ハーレイ・クイン』役はマーゴット・ロビーが引き継ぎ、『スーサイド・スクワッド』の事件後が今作の物語になるそうです。
『スーサイド・スクワッド』でジョーカーと恋人関係にあった点や、主演女優が変わっていない点から「スーサイド・スクワッドの続編」と思ってしまう方も多いと思います。
しかし、監督キャシー・ヤンは「『スーサイド・スクワッド』とは別世界と考えていい」と言うほど、『ハーレイ・クイン』を主人公とする独立した映画として今作『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 』を意識している様子。
BIRDS OF PREY の意味。元はハーレイ・クインのチームじゃなかった?
ジョーカーと破局したハーレイは、同じく真の自由を求める女性達と行動を共にする。その女性達もハーレイと同様に一癖も二癖もあるメンバー達。
ハーレイ率いる女性達を、『BIRDS OF PREY(バーズオブプレイ)』と言う。『BIRDS OF PREY』とは捕食性を持つ鳥。つまり鷹や鷲などの猛禽類のことを指します。
『BIRDS OF PREY』というのは元々ある『DCコミック』のタイトルでした。「バットマンがいなくなってしまったゴッサムシティを女性ヒーローチームが守る」という内容のコミックでしたが、主人公はキャットウーマンであり、ハーレイ・クインではありません。
悪を滅ぼす正義の集団として描かれており、そのグループの名前を冠するという事は、『ハーレイ・クイン』がもしかしたら正義に目覚めるという展開も有り得るかもしれません。笑
冗談はさておき、DCやMARVELなど実写コミックブームの中、なぜ『ハーレイ・クイン』が選ばれたのか気になりますよね。ポップで可愛らしい『ハーレイ・クイン』は確かに現代で受けそうですが、理由は容姿だけではなさそうです。
ハーレイ・クインが主人公の意味。今作はフェミニスト映画?
今作の悪役、ブラックマスクのボス、ローマン・シオニス役のユアンは、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 』をフェミニスト映画だとインタビューで語りました。さらに、監督も『女性の真の自由への戦い』を描いた事を明言しています。
そこで、トレーラーやCM。ポスターや宣伝文句を改めて注目すると、確かに今作は『日常的な女性差別』を意識して描いている節があります。
「ハーレイは俺のものだ」「君には俺が必要だ」というセリフからは支配的なニュアンスが含まれています。そういった支配からも逃れるため、ハーレイの戦いが描かれるようです。
「君には俺が必要だ」というセリフは、「ハーレイには主人が必要」という概念からきており、『支配者と従者』の関係が必要だと考えを、ハーレイに押し付ける一方的なマンスプレイニングの構図が感じられます。
マンスプレイニングを簡単に説明すると、「女性は無知とし、男性がリードするべき」という男性の勝手な考えの事です。
例を出すと「男性の方が機械に強い。女性は機械に弱い。」という考えは、マンスプレイニングから来ていると言えます。
今作もジョーカーやブラックマスクは、ハーレイに対して『悪(社会)をわかってないなぁ、俺がついててやるよ』という完全な上から目線のスタンスをとっています。
そんなヤツらをハーレイ・クインがまとめてぶっ飛ばす映画である今作は、女性が観てて爽快な映画かも知れません。
おもしろいメディアマーケティング。
『ハーレイ・クイン』を主人公とするだけあり、メディア戦略もかなり奇想天外になっています。
『IT TheEND それが見えたら終わり』の上映前にCMを流し、「もうピエロはたくさん」と赤いフーセンの奥からハーレクインが出てくる演出がされました。(ピエロ=ITに出てくる怪物ペニーワイズ、赤いフーセンはペニーワイズの象徴)
公開時期が、『IT』と被っている『JOKER』の上映前にも一部劇場で、映画が始まる前の最後のCMとして公開されているそうです。
映画ポスターも、絵画で有名な『ヴィーナスの誕生』を模したデザインになっており注目を集めています。
デッドプールよろしくなんでもありな感じが、MARVELではなくDCらしくて本当に公開が楽しみになります。『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY 』の公開は来年2020年3月20日(金)とやや遠いですが、気長に待ちましょう。新情報や、レビューも記事にしていこうと思いますので、今後もよろしくお願いします。