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ウォーキングプラネット - アニメ・漫画考察置き場

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『JOKER』の真のテーマ。ヒーローに慣れすぎた人達。ヒーロー、正義、悪、裁定者、の違いから解説します。

Last Updated on 2019-11-18 By arisuke

なんと、映画『JOKER』の興行収入が公開から2019/11/14の時点で900億円を突破しましたね。

『JOKER』は、今の映画界では目新しく感じる作品なので、伸びるとは思っていましたが、まさかここまでとは思いませんでした。

最近SNSやYoutubeの映画『JOKER』に関するレビューで、目を引くものがあります。

それは「主人公が闇堕ちして、やるせない気分になった」というもの。

たしかに『JOKER』は、CMや広告でジョーカーという人物を『ダークヒーローである』かのように描写していた部分が、あると思います。(まるでジョーカーというヴィランが、汚れた現代社会で暴れ回ってくれると思って、観に行った人もいるそうです。)

そもそも『JOKER(ジョーカー)』とは『バットマン』に登場するヴィラン(悪役という意味)です。

それをスピンオフ作品として、映画のタイトルに持ってきているのだから、闇堕ちする流れになるのは当然です。

ですが、今まで『JOKER』のような映画が少なかったため、ヒーロー、ヴィランとは何なのか?正義とは?悪とは何なのか?混乱してしまう人も多いと思います。

そこで今回は、『JOKER』が本当はどんな作品だったのか?創作作品での『ヒーロー、正義、悪、裁定者、自警団に社会的正義の違い。』について、例を出しながら解説していきたいと思います。

目次

  • 『JOKER』において、正義とヒーローはイコールではない。
    • ヴィランとは、正義の反対はまた別の正義、悪なんてない。
  • 『JOKER』を天誅物だと思ってしまう最大の原因。
    • 『JOKER』とは、社会から見向きもされなかった人の物語だった。

『JOKER』において、正義とヒーローはイコールではない。

私は、MARVEL(アイアンマンやMUCスパイダーマン)や、DC(スーパーマンやバットマン)のキャラクターが大好きです。

大好きですが、正義や悪、ヒーローやヴィランの違いがよくわからなくなる人が増えてきた原因は、これらの作品のせいなのではないか?と思っています。笑

最近、映画化に力が入っている『スパイダーマン』を例に出して解説すると、スパイダーマンはヒーローであっても、正義ではありません。

『スパイダーマン』は、原作コミックなどを読むとわかりますが、あくまで社会からしたら、自警団扱いです。

特殊なクモに噛まれたペニー・パーカーは、超人的な力を手に入れます。最初は私利私欲のために力を使いますが、亡き叔父の言葉により『スパイダーマン』は自らに与えられた力を、自分の為だけに使うのでは無く、公共に捧げることを誓います。

なので『スパイダーマン』は『ヒーロー(活躍する人、勇者)』ではありますが、国や民が認めた正義の公的機関には属しておらず、あくまで自警団なのです。

『スパイダーマン』等の自警団には責任がないのです。なんの制限もなければ法的拘束力もありません。だから『悪に負けちゃった』でも済まされます。

しかし、本当の『正義』はそうはいきません。『正義』とは、国民が自らを守って貰うために、力を持つことを認められた実力組織。つまり警察や自衛隊、軍隊の事を指します。

『バットマン』では、警察官であるジェームズ・ゴードンとバットマンが、協力して事件解決にあたることがありますが、『バットマン』は分かりやすく“警察”が正義で、“バットマン”はただのヒーローとして描かれています。

『スパイダーマン』や『アイアンマン』、『スーパーマン』や『バットマン』でも、「我々のようなヒーロー気取りの自警団は必要なのか?」「責任のない悪者退治は、正義ではなくただの暴力ではないか?」というテーマのお話があります。

しかし、そういったお話はどうしても重くなりやすく、ライト層には届きづらいのです。

その結果、『スパイダーマン=正義のヒーロー』という概念だけ残ってしまいます。『JOKER』のような、ヒーロー不在の悪だけのお話を観た時、混乱してしまうのは仕方がない事だったのかも知れません。

ヴィランとは、正義の反対はまた別の正義、悪なんてない。

『正義の反対はまた別の正義』という、野原ひろしが言った?名言があるそうです。

しかし、この言葉はあながち間違ったものではありません。みなさんは報復的正義という言葉を知っていますか?

報復的正義とは、簡単に言ってしまえば『目には目を、歯には歯を』という考えです。人を殺めた人や、盗みを働いた人には、それだけの罪が与えられるべき。という考えの正義です。

これを自分の中だけで解釈し、実行してしまうのが『ヴィラン』です。

例えば、社会やヒーローに自分の家族や地位を奪われたのなら、社会やヒーロー、無関係の人からも奪ってやると考え、社会的な責任や機関を通さず、自分だけで行動をおこしてしまうのが『ヴィラン』なのです。

ヒーローとヴィランが、どこか番に感じるのは、どちらも自分なりの正義を実行しようとしているからなんです。

『バットマン』に出てくる、ジョーカーのようなヴィランに、ヒーローを感じてしまうのは、似ている部分があるからなのです。

『JOKER』を天誅物だと思ってしまう最大の原因。

『JOKER』を天誅物だと思ってしまう原因についてですが、まず天誅物とは何だ?という方もいると思います。

天誅という言葉自体はゲームのタイトル等で、ご存知の方も多いかもしれません。悪行を行った者に誅罰を与えること。天罰。というような意味です。最近では因果応報という意味合いで使う方も多いようです。

そして、天誅物とは文字通り『のさばった悪者に誅罰を与える物語』のことです。

『七人の侍』や『西部劇』等もこの部類に入ります。『七人の侍』では、「農民をいじめる野武士を、野侍がやっつける」お話で、『西部劇』では「理不尽で悪質な保安官を、ガンマンやカウボーイがやっつける」お話です。

そういう見方では、『エイリアンVSプレデター』のプレデターも、天誅物の主人公と言えます。

『JOKER』をこういう内容を期待して観ていた人が多いのかなと思います。「富裕層が威張り散らし、悪事が耐えないゴッサムシティ。自分流の悪を貫くジョーカー。ジョーカーが気に食わない奴らもいるからを倒してエンディング」こういう内容だと思って観に行ってしまった人は、『JOKER』に対して失望してしまうのです。

冒頭でも言いましたが、こう思わせたCMや広告も原因の1つであると思います。

「『ダークナイト』を期待して観に行ってはダメ」と言わず、壮大な音楽をつかい「あの『ダークナイト』に出てくる、最凶ヴィランのジョーカーの誕生譚ですよ!」と言わんばかりのCMには、客足を稼ぐためしょうがない事ですが、すこし残念です。

『ヒーロー』という存在に慣れすぎた人は、『JOKER』に登場するジョーカーが、『格差社会の根源である富裕層の悪者を倒した』ように見えてしまうのです。

実際にアーサー(JOKERの主人公)は、『巨悪を倒した』=『天誅をした』と思っておらず(思っているかもしれないが)、実際は、暴力によって社会に参加したにすぎません。

天誅物の主人公は『裁定者(善悪を決め、裁きを執行する者)』です。善の民衆の思いを汲み取り、助けるため戦います。

しかし、『JOKER』の主人公のアーサーに、そんな気持ちは一切ありません。そう言いきれるのも理由があります。

なぜならアーサーは、冒頭でおなじ貧民街の少年達に暴行を受けています。さらには職場の同僚達からもぞんざいに扱われてます。

アーサーからしたら、助けてやる義理も助けてあげたいと思う理由もありません。

結果的に、貧民街の民衆が『ジョーカー』という存在に影響を受け、暴動を起こしてしまうだけでなのです。

暴徒と化した民衆が、ジョーカーを崇めるシーンがありますが、あのシーンは映画『JOKER』の最大のミスリードだったのです。

もちろんヒーローでは無い、映画『JOKER』のジョーカーですが、あの映画に限ってはヴィランでもないのです。『ヴィラン(悪役)』とはそもそも相手役がいてこそ成り立ちますからね。笑

『JOKER』のジョーカーは、『ヒーロー』でも『ヴィラン』でも『天誅物の裁定者』でも『正義』でもありません。社会からしたらただの『悪』でしかないのです。

そんなことはわかっている。それでも社会に“存在”を認めてもらいたい。

そんな男の物語なのです。

『JOKER』とは、社会から見向きもされなかった人の物語だった。

『JOKER』の感想では、

「アーサーの気持ちがよく分かる」「いや気持ちわかる奴、犯罪者だろ」「誰でもなってしまいそうなのが怖い」

という内容の物が多くあります。が、共感力がある人や、どんな理由があろうとも人を殺めてはいけないという倫理観を持った人は、アーサーのようには絶対になりません。

アーサーは、富裕層よりも、貧民街の人達よりもさらに弱い立場にあります。

そんな彼は暴力を振るうことで、皆がみてくれるのが嬉しくなってしまいます。暴力を振るうことで、社会に参加できた(承認欲求が満たされた)と思ってしまうのです。

『JOKER』が上映されるにあたって、海外では警官が出動したことが話題になりました。しかし、警察が恐れているのは、ストレスが溜まった人達でも、お金が無い人達でもありません。

会社や学校で、のけ者にされてる人はいませんか?学校を例に出すなら、イケてるグループとイケてないグループがあるクラス。このどちらにも属せない、関わりたいけど、関わり方がわからないから一人でいさせられている人は、どこにでもいます。

仲間はずれは、仲間はずれでいることを強要されます。人間関係を変えたくない人達は、彼らを見て見ぬふりをしてしまうのです。

そういった感情から「仕方がない」と諦め、社会からはみ出してしまった人たちが、暴力をもって気をひこうとすることを警察は恐れているのです。

つまり、『JOKER』とはヒーロー(イケてるグループ)、ヴィラン(イケてないグループ)、裁定者(学校の先生や親)、どれにも属することの出来ない人間の物語だったのです。()←の中はあくまで学校内での例です。)

以上が『JOKER』の真のテーマについての考察です。思ったより、ヒーローや正義についての説明が長くなってしまいましたが、『右』を説明する時『左』も説明しなければならないように、大事な事なので許してください。笑

これからも『JOKER』についてや、洋画、邦画、関連フィギュアについてもブログを書いていきたいと思いますので、今後ともぜひ!よろしくお願いします。

それでは次の記事で!

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