『ジュラシック・パーク』シリーズ三部作と、『ジュラシック・ワールド』シリーズのラストを飾る作品『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』の公開が迫っています。
先行公開されたトレーラーにはお馴染みの恐竜達。中でも目を引くのはやはり、『ジュラシック・パーク』シリーズの看板ティラノサウルス・レックスです。
「レクシィ(Rexy)」という愛称でよばれ、『ジュラシック・パーク』シリーズの第1作から登場しており、映画と劇中のパークのロゴにもなっている恐竜側の主役ともいえます。
数々の作品に影響を与えたキャラクターであり、最新作『ジュラシック・ワールド/ドミニオン』の監督を務めるコリン・トレヴォロウ氏は「僕にとってのヒーロー」だと語っています。
「時に人を襲い時に人を助ける。」ヴィランとヒーローの両面を持ったキャラクター性に魅了された人も多いかと思います。
そこで今回は、『ジュラシック・パーク』シリーズにおける主役恐竜ティラノサウルス・レックス、通称「レクシィ(Rexy)」について語っていきます。
ジョーズでありながらハンターでもある。第1作目の魅力。
第1作『ジュラシック・パーク』にて初登場。歴代 最も古株の恐竜で、3作目を除く全作に登場しています。(3作目に登場したティラノサウルスはレクシィとは別個体。)
雨の中、電気が切られてしまった高圧電線の檻を噛み切ってその姿を現しました。
檻から解き放たれ、自由の咆哮をあげ、震える主人公一行の前を悠々と横切ります。
皆さんも動物園に行った際、1度は考えたことがあるんじゃないでしょうか?
“この檻がなければどうなるか”と。
ティラノサウルスはラプトルや他の肉食恐竜と違い光や音、動くものに反応して主人公達や車を襲います。
この「動くものだけ襲う」というのがまた最高にかっこいい設定です。
怨みや悪意で人間を襲うのではない。
生物的でありながら、まるで裁定者のような印象もありますし、後の展開の伏線にもなっています。
後の展開の伏線というのは、物語のラストで主人公達を襲うラプトルを襲ったシーンのことです。
なぜ、弱そうな人間ではなくラプトルを狙って噛みついたのか?
それは、ラプトルが“動いていたから”です。
物語の終盤で主人公達はラプトルについに追いつかれて、為す術なく囲まれてしまいます。動くに動けない主人公達と対称的に、ラプトルは手を広げ、威嚇するように吼えています。
そして、とうとう飛びかかった時にレクシィに噛みつかれます。
ラプトルは事前に暴れ回って音をたてまくった上に、食べてくださいといわんばかりに大きな咆哮あげています。
ちなみにこのシーンは本来の脚本にはなく、元々は主人公達が自力でラプトルを撃退するはずでした。
しかし、「最後にはティラノサウルスを登場させなければならない」というスピルバーグ監督の意向で変更されました。
その結果、ジュラシックパークのラストシーンは映画史の歴史に残り、そして今後のシリーズの方向性にまで影響を与えました。
『ジュラシック・ワールド』『ジュラシック・ワールド 炎の王国』両者ともに存分に影響を受けています。
まるで巨大なワニ。原作と映画版の違い。
「レクシィ」と名付けられたのは原作版であり、愛称の元ネタは小説版のみになります。
体高は6メートルで、映画版の5メートルよりも1メートル大きく、初登場も2体で登場します。
さらにパーク内の湖をまるでワニのように泳ぐシーンもあり、グラントから「世界最大のワニ」と評されます。描写もまるで爬虫類のような表現がされており、より不気味に表現されています。
「つがいで登場」「泳ぐ」「爬虫類っぽい表現」これらは、『ジュラシック・パークII』や『ジュラシック・パークIII』でそれっぽい描写があり、スピルバーグ監督の原作の気に入り方の度合いが伺えます。
原作でティラノサウルスは「動くものしかみえない。」という表現に対して、映画では「動くものに反応する」という表現に変わっています。
これは、原作の「動くものしかみえない」という設定は、「捕食者であるティラノサウルスが、捕食対象が止まっているからといってみわけがつかなくなるというのはおかしい。」と、専門家から批判があったからだそうです。
批判をあったからといって、その設定を無くすのではなく、設定のニュアンスを違和感のないよう少し変えるというのはスピルバーグ監督の英断だと思います。
ワールドシリーズでの活躍。ドミニオンでは彼女のルーツがあきらかに。
『ジュラシック・ワールド』『ジュラシック・ワールド 炎の王国』両方に登場し、どちらも大活躍しています。
そして『ジュラシック・ワールド ドミニオン』では彼女の過去やルーツが明かされるとのことで、今から楽しみで仕方ありません。
『ジュラシック・ワールド』では、序盤から終盤でほとんど出番がなく、餌のヤギを食べている姿がほんのちょっとだけみえるだけでした。
中盤に、ジュラシックパーク内のラプトルをボコボコにした際に、破壊された施設などが登場し、ファンサービスはそれで終わりかと思っていました。
しかし、物語の終盤で暴走したキメラ恐竜のインドミナスレックスを倒す切り札として登場します。
身体には第1作目にラプトルにつけられた傷があり、第3作目で同胞を殺したスピノサウルスの骨格標本を砕きながら登場しました。
『ジュラシック・ワールド 炎の王国』でも、ラストシーンでシリーズのリスペクトされたシーンがいくつもあります。
前作の登場時と同じBGMに加え、画面にいきなり現れて敵を蹴散らすところや、人間の食べ方、咆哮の仕方まで、わずか数十秒の間にいくつものシリーズへのオマージュがされています。
そして『ジュラシック・ワールド ドミニオン』では彼女の過去やルーツが明かされるとのことで、今から楽しみで仕方ありません。
『ジュラシック・ワールド ドミニオン』では彼女の“元になった”ともいえる、白亜紀後期に存在したTレックスの存在まで語られるとの情報もあり、どういったテイストで描かれるか予想もつきません。
映画公開2022年となっていますので、公開を楽しみに待ちたいと思います。おそらく金曜ロードショーがシリーズ作品をいくつかやってくれるはず。笑
それでは次の記事で!