ナイトと2代目はもうすっかり『SSSS.DYNAZENON 』の世界に馴染んでいますね。むしろ2人がでてくるとなんだか安心します。笑
グリッドナイト同盟と合流し、蓬と夢芽の仲も深まり、怪獣優生思想はラウワンで仲良く遊んでいます。
シリアスからちょっと通常運転に戻った『SSSS.DYNAZENON 』ですが、今回はなんと怪獣の捕獲に挑戦します。
捕獲といっても、まだちいさい怪獣を捕まえるだけで、あっさり逃げられて戦う展開になってしまいます。
しかし、捕まえた価値はありました。
蓬がまさかの「インスタンスドミネーション」に成功しかけ、さらに蓬が操る「ダイナソルジャー」の新形態までお披露目されました。
怪獣の最期はちょっぴり悲しいものでした。
今回は「ダイナミックキャノン」、「ダイナソルジャー」そしてそれを駆る麻中蓬に焦点を当てて、ダイナゼノン第8話『揺れ動く気持ちって、なに?』を考察、レビューしていこうと思います。
目次
玩具で既にネタバレ済。ダイナミックキャノンお披露目。
捕獲に失敗し、巨大化してしまった怪獣を討伐しようと、グリッドナイト同盟とガウマ隊は奮闘します。
しかし、夢芽がダイナウィングを落としてしまい、ダイナゼノンに合体することができません。
怪獣を倒すため、ダイナソルジャーがダイナミックキャノンになり、グリッドナイトが扱うことで遠距離で怪獣を倒すことに成功しました。
ただ、ダイナミックキャノンについては、すでに発売されている玩具『合体竜人DXダイナゼノン』のダイナソルジャーが、ダイナミックキャノンに変形させられることが話題になっていました。
『合体竜人DXダイナゼノン』は『SSSS.DYNAZENON 第8話』公開前に発売されています。
ダイナソルジャーにダイナゼノンへの変形ギミックには関係ない可動部分があったり、しっぽがグリップ状になっていたり、公式もそんなに隠すつもりもなかったかのように感じます。
それもそのはず、ダイナミックキャノンは、すでに原作である「ドラゴニックキャノン」として、登場しています。
ダイナミックキャノン=ドラゴニックキャノンなのか。
ドラゴニックキャノンは、ガウマや怪獣優生思想達、「怪獣使い」のモデルになったであろう「竜使い」が登場した、『電光超人グリッドマン第18話 竜の伝説 』にて1度だけ使用されました。
バズーカのような形状をして、まるで龍が口から火を吐くような攻撃方法は、ドラゴニックキャノンめダイナミックキャノンも似ています。というかキャノン形態だと、パッと見どちらも同じに見えます。笑
『電光超人グリッドマン』では、竜使いの副葬品である龍の置物からインスパイアされて「ドラゴニックキャノン」が誕生しました。
『SSSS.DYNAZENON 』でもとうとう、OPに登場している意味ありげな龍の置物の正体が明かされるかと思いきや、まったく登場すらしませんでした。
グリッドナイトが適応反応したことで、ダイナミックキャノンを使えることがわかっただけで、龍の置物には何もふれられませんでした。もう8話なんですけどねぇ。
蓬に怪獣使いの素質が?成功していたインスタンスドミネーション
第8話で見どころだったのはダイナミックキャノンだけではありません。なんと蓬がインスタンスドミネーションを成功させていました。
怪獣を思うがままに操ることはできていませんでしたが、怪獣の内部構造が蓬の頭に流れ込むような描写があり、意識が一瞬繋がっているようにもみえました。
このことから蓬は、「怪獣とはなにか」を真剣に考えはじめます。
「怪獣も人間と同じように感情があるのではないか」「怪獣を大きく育てて有害にしているのは人間ではないか」と考えます。
実際、怪獣優生思想のシズムは、怪獣を操っているのは怪獣優生思想であるが、怪獣を育てるのは人間の感情だと語っていました。
なんだかんだ情に厚い蓬は、これに揺らいでしまいます。
「怪獣が悪いのではなく、人間が悪いのではないか?」「怪獣に罪はないのでは?」と無意識に考え始めている蓬が、闇堕ちルートになってしまうのか。
自分にやれることをやる。渾身のダイナミックキャノン
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ダイナミックキャノン!
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『合体竜人 DXダイナゼノン』
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主人公が相手側に同情したり、ロボットに乗ることに躊躇してしまうことはよくあることです。
『寄生獣』の泉新一や、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジも同様の葛藤がありました。
しかし、この2人はちゃんと結局敵を倒すことを決意します。それは「自分に出来ることはなにか」に気づくことができたからです。
泉新一に出来ることは「目の前の敵に同情せずに倒すこと」、碇シンジに出来ることは「エヴァに乗って敵を倒すこと」です。
敵に同情することも、ロボットに乗らないこともできることですが、それをしたところで結局なにも変わらないのです。
人間同士の戦いなら別かもしれませんが、相手は人外の化け物です。自分にできることは「せいぜい身の回りの人間を助けること」なのです。
これは、仮面ライダーやウルトラマン、MARVEL系ヒーローなど、すべてのヒーローが葛藤するところでもあります。
基本的にヒーローは、後手に回るしかありません。すべての人を助けることはできず、ましてや敵を助けることなんてもっと難しいことです。
そんな中で、自分の身の回りの人間を助けることができるなら、迷ってる暇はないのです。
夢乃のピンチの中、蓬もそれに気づき、自分にできることをやろうと決意します。
ただ、怪獣のことに対して思考停止した訳ではありません。
「怪獣を倒す」ことではなく「ダイナゼノンに乗って人を守る」ことこそ自分のできることだと気づきました。
ダイナミックキャノンも派手な演出ではありましたが、どこか悲しい雰囲気で、蓬がまたひとつ成長したことを感じさせる演出でした。
物語もそろそろ終盤で、蓬達の物語はどんな結末になるのか楽しみです。
『SSSS.GRIDMAN』では主人公というよりも、周りの人間の成長の方がクローズアップされていました。(主人公が特殊な設定なのでしょうがないですが)
それに比べて、やる気がなかった蓬が、だんだんと自分のできることを見つけていく『SSSS.DYNAZENON 』のストーリは、王道展開ですが、個人的には結構好きです。
主人公の成長度合いも頃合なので、そろそろこの世界についての答えが欲しいところですね。