
5月14日の公開を予定していた『ゴジラvsコング』が、新型感染症の影響により、公開延期されることが決定しました。(2021/05/13)
今後の公開予定は、決定し次第、東宝ホームページより告知されるとのことです。
しょうがないとわかりつつも、意気消沈してしまったファンの方必見。『ゴジラVSコング』の前日譚である『ゴジラ ドミニオン』が発売されました。
今回は「ゴジラ ドミニオンとはなにか?」「ゴジラ ドミニオンの面白さ」についてネタバレありで書いていきます。
アメコミ初心者でもOK!「ゴジラものならではの読みやすさ。」
『ゴジラ ドミニオン』面白かった〜。
ゴジラVSコングまでの前日譚。
ゴジラの王としての仕事っぷりが描かれています。
地球の王も楽じゃない。
#ゴジラ #ゴジラVSコング #ゴジラドミニオン pic.twitter.com/wUcJGO8chC— アリスケ (@walking_planets) May 11, 2021
『ゴジラ ドミニオン』とは、出版はヴィレッジブックスですが、レジェンダリー コミックスなので、いわゆる“アメコミ”です。
アメコミというとどこか読みにくいイメージがある方も少なくないと思います。
たしかにアメコミの中には、日本のコミックスコマ割りやセリフなどに違う部分があり、かなり読みにくさを感じるものもあります。
しかし、『ゴジラ ドミニオン』ならそういった不安を持った方でも大丈夫です。
たしかにコマ割りやセリフなどは日本のコミックスとは違いがあります。
ただ、『ゴジラ ドミニオン』は「ゴジラ」が主人公なので、違和感をほとんど感じません。
アメコミらしいダイナミックなコマ割りも翻訳のせいでナレーションっぽくなってしまうセリフも、すべてゴジラのものなので、気になりません。
『ゴジラ ドミニオン』はゴジラが、『ゴジラ キングオブモンスターズ』の後、世界の王になり、自分の領土(縄張り)の調和、調停をしていくお話です。
例えるなら、ヤンキー漫画の番長が、調子に乗った新入りをシメていくようなかんじです。正直なところ、ゴジラを何作品か観たことがある方なら、絵をみていれば何をやっているかだいたいわかります。
王はつらいよ。ゴジラの住まい探し。
ゴジラは『キングオブモンスターズ』以降、王として自分の領土をおさめています。怪獣同士のいざこざをおさめたり、自然環境を気にしたりと忙しそうです。
そんなゴジラには、いま気を休められる住処がありません。『キングオブモンスターズ』にて、ゴジラの住処は核で吹っ飛んでしまいましたからね。
ようやく体を休められる場所があったと思ったら、そこにはそこのヌシがいたりと、ゴジラの苦労の様子がわかるのが、なかなかおもしろいです。
安心したのが、住処を吹っ飛ばされたゴジラはそのことを怒っていないことです。
芹沢博士の顔までしっかり覚えており、何をしたかまでは詳細にわからなくても、助けたいという気持ちは伝わっていたっぽいです。なんだかほっこりしますね。笑
怪獣山盛り。『キングオブモンスターズ』で暴れられなかった怪獣達。
筆者は『キングオブモンスターズ』に登場したマンモスとゴリラを足したようなデザインの「ベヒモス」という怪獣が気に入っていました。
登場してからいつ暴れてくれるのかと、期待していましたが、結局中盤と最後にちょびっとだけ登場して、出番は終了してしまいました。
『キングオブモンスターズ』にはそんな怪獣達が結構います。「ベヒモス」はまだマシな方で、名前しか出ることのなかった怪獣までいます。
そんな怪獣達が『ゴジラ ドミニオン』では、生き生きと怪獣らしく暴れています。暴れたらしっかりゴジラにシメられるまでが様式美です。
また、『ゴジラ ドミニオン』ではゴジラの心情が語られるので、ゴジラの怪獣に対する評価がわかったりするのもおもしろいところです。
例えば、『キングオブモンスターズ』で死闘を繰り広げた「キングギドラ」に対しては、「あの三つ首のやつは強かった」とゴジラが思っていることがわかります。
キングギドラに対してゴジラは、強敵だったことも、自分と同じように、それなりには王になれる素質があったことも認めているところはなかなか胸が熱くなります。
そして、重要なのはキングコングに対するゴジラの評価です。
ゴジラはコングの住まいである髑髏島にも一度行ったことがあるようです。それは、大昔の話のようで、ゴジラは地下空洞に住む前に、髑髏島に住むか考えたことがあるようです。
しかし、その時はコングがいたから髑髏島には住まなかったことが明かされました。その時にコングと戦ったようで、その時にゴジラはコングのことを、“好敵手(ライバル)”と認めたようです。
その時にゴジラと戦ったコングは、おそらく現コングではなく、年代や体長から、先代のコングかと思われます。
キングギドラと同じように、強敵としてゴジラの記憶に残っている先代コングとゴジラの戦いも気になります。もしかすると『ゴジラVSコング』で回想シーンが流れたりするかもしれません。
『ゴジラ ドミニオン』は、『ゴジラVSコング』がますますたのしみになり、これまでの倍以上モンスターバース作品をたのしむことができる最高のコミックスでした。