君は今 駒形あたり ほととぎす
忘れねばこそ 思い出さず候
意味ありげな句と、ゴジラのテーマとともに画面いっぱいにうつるゴジラの骨。
これにしびれた人は多かったのではないでしょうか。
2021年4月より放送開始された『ゴジラS.P(シンギュラリティポイント)』みなさんはもうご覧になったでしょうか?
賛否両論あると思いますが、個人的には毎回楽しんで視聴しています。
「昭和ゴジラ」「平成ゴジラ」をどちらもリスペクトした上で、新しい「ゴジラ」を創ろうとしているのが伝わってきます。
『ゴジラS.P』の第1話ではまだゴジラは登場しませんが、ちゃんとサプライズが用意されていました。
第1話から登場する謎の施設「ミサキオク」。その地下にはなんと巨大生物の死骸が安置されていました。
正体はまだ公式に断定されていませんが、姿をみせたときにゴジラのテーマが流れており、まずゴジラの骨に間違いはないでしょう。
「謎の研究施設の地下にはモンスターが、、」というのはありガチですが、やっぱりゴジラの骨は迫力がちがいます。
ゴジラの骨と聞くと、「昭和ゴジラ」「平成ゴジラ」のいろんなことを連想してしまいます。はたしてミサキオクの地下の骨の正体とはなんなのでしょうか。
目次
「ミサキオク」ってなに?怪しすぎる電波観測所。
『#ゴジラSP 』第1話「はるかなるいえじ」場面カット8枚公開!
4/1(木)22:30よりTOKYO MX他にていよいよ毎週木曜テレビ放送開始!新しい“ゴジラ”の上陸をお見逃しなく!https://t.co/pouLL3P98R pic.twitter.com/i4eYZr3Vgp— ゴジラS.P<シンギュラポイント> 公式 #ゴジラSP (@GODZILLA_SP) March 26, 2021
ミサキオクとは、『ゴジラS.P』に登場する戦前から建てられている電波観測所で、正式名は「旧嗣野地区管理局」といい、代々「地下の巨大生物の骨の秘密」を守ってきました。
そもそも戦前も電波観測所として使われていたかも謎に包まれています。
「地下の巨大生物の骨の秘密」を守ってきたと言っても、代替わりの度に意識が低くなっているのか、現局長の山本常友は、骨の秘密を”都市伝説程度”にしか思っていなかったとのこと。
しかし、時折神妙な面持ちをする時もあり、もしかすると骨が怪獣災害と深い関わりがあるかもしれないと本気で心配はしているようです。
怪獣災害が発生し始めたのも、ミサキオクにて電波異常を観測した頃からで、地下の骨が怪獣達と共鳴している可能性もあります。
ミサキオク創設者「葦原道幸」の謎。
物語が進む事に、ミサキオクの創設者は葦原道幸という人物であると判明しました。
数十年以上前の人間で既に亡くなっており、声も性格も不明。この人かな?という写真が数枚残っている程度の謎多き人物です。
第1話で主人公のユン達が調べた洋館は、葦原道幸のものであり、葦原道幸は「怪獣を呼び寄せる電波」を突き止めていたかもしれません。
そもそも、アーキタイプは彼が執筆した『葦原論文』を解明した結果見つかったものであり、その性質も原理も劇中の学者たちの理解の上をいっているようです。
さらに怪獣たちの出現についても既に予期していました。
アーキタイプや怪獣出現に対して何か対策を考えていたのか?それとも葦原道幸自信が怪獣出現の引き金なのか?正体がになります。
ゴジラの骨といえば。ヘドラ、オキシジェンデストロイヤーそしてメカゴジラ。
葦原道幸は、紅塵を体内に持つクラゲの研究に加え、ミサキオクの地下の巨大生物の骨の研究もしていたことが明かされています。
このことから、巨大生物は数十年前から骨だったということがわかります。
この時のゴジラを骨にしたのはなんでしょうか?単に老衰して骨だけになったのか、それとも他の要因があったのでしょうか。
「ゴジラ 骨」で真っ先に思いつくのは、「オキシジェン・デストロイヤー」ではないでしょうか。
オキシジェン・デストロイヤーとは、初代ゴジラを殺した兵器の名前であり、ゴジラシリーズ内で人類の手でゴジラを殺すことができた唯一の兵器です。
オキシジェン・デストロイヤーは周囲の酸素を破壊し尽くし、酸素を取り込んだ生物や物質さえも破壊し尽くす悪魔のような兵器です。
初代ゴジラはオキシジェン・デストロイヤーによって白骨化し、やがて骨まで消えてなくなりました。
しかし、後のゴジラ作品によって設定が異なり、骨がのこっていたという世界線のお話もあります。ゴジラの骨からメカゴジラが造られたこともあります。
もしかしたら、ミサキオクの地下の骨も再利用される日が来るかもしれません。
ゴジラを骨にしたことがあるのはオキシジェン・デストロイヤーだけではありません。
公害怪獣ヘドラも硫酸ミスト攻撃によってゴジラの皮膚を溶かし、ゴジラの骨を剥き出しにさせたことがあります。
そしてなんと、『ゴジラS.P』の予告には、ヘドラっぽい怪獣が登場しており、地下の骨と何か因縁があるのかもしれません。
『ゴジラS.P』の予告でヘドラは、クラゲのような半透明の青いボディのスライム状の怪獣として描かれています。
今作の怪獣のデザインは、制作陣から歴代東宝怪獣をオマージュとして取り入れたと語られているため、「ヘドラ」という名前では登場しないかもしれません。
このヘドラっぽい怪獣は、クラゲと見た目が似ている点や、半永久的に生きながらえ増殖できるところから、葦原道幸の研究していた紅塵を持ったクラゲと関連性があるように思えます。
もしかすると、葦原道幸はヘドラの研究を行っていたのかもしれません。
研究の目的は、ゴジラを殺すため。そして研究は成功し、殺したゴジラこそミサキオクの研究の骨なのではないでしょうか。
ヘドラが今後登場しゴジラと戦う展開になるとしたら、ものすごく熱い展開だと思います。(共闘でも熱いですが、)
昭和ゴジラは人類の味方でヘドラは人類の敵でした。これが令和ゴジラは人類の敵でヘドラは人類の味方となったらかなり面白いと思います。
まだまだ地下の骨には謎が多いので、これからも新情報を追っていきたいと思います。
「君は今駒形あたりほととぎす」高尾太夫の辞世の句。共通点はやっぱり骨。
ミサキオクの現局長の山本が、ゴジラの骨を見せた際に引用した高尾太夫の句は、ゴジラのテーマと相まって視聴者にとても強い印象を与えたと思います。
高尾太夫が詠った句は、
君は今 駒形あたり ほととぎす
忘れねばこそ 思い出さず候
とされています。
儚い自分の人生の最後、想い人へ向けた句です。巨大な骨を前にしてなぜ山本はこの俳句を引用したのかは、正直謎です。
ただ、共通点はあります。高尾太夫が祀られている神社『高尾稲荷神社』にはなんと、高尾太夫本人の頭蓋骨が安置されているのです。
ゴジラの骨初登場の時も、頭がドアップで映されています。
『高尾稲荷神社』は高尾太夫の頭蓋骨を神霊として安置した神社であることから、ミサキオクもゴジラの骨をなんらかのかたちで利用していたのかもしれません。
ミサキオクは「ゴジラを祀っていた神社だった」というのはさすがになさそうですが、ゴジラの骨が今後のストーリーに深く関わってくるのは間違いありません。
ふーむ。骨になってもかっこいいなんて、ゴジラはやっぱり最高ですね。