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カットされた場面も?【この世界の片隅に】名シーンはここだ!あらすじ&キャラクター&シーン紹介。

2020-04-18

引用:公式『この世界の片隅に』より

前回に引き続き、『この世界の片隅に』についての記事になります。

【この世界の片隅に】レビュー&考察。主人公すずの性格から見える、複雑な過去とは?
【この世界の片隅に】レビュー&考察。主人公すずの性格から見える、複雑な過去とは?
日本全体が頑張らなければいけない今オススメの映画『この世界の片隅に』。日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞に選ばれ、海外からも注目を集めているこの作品のどこが凄いのか?主人公のすずに焦点を当てた記事です。

前回では、主人公すずの性格に隠された「実は暗い過去」について話しました。それでは今回何を話す書いていくかといいますと、

『この世界の片隅に』の名シーンについてです!

前回のブログで、「次はどこがリアルで凄い描写なのか書く」と言いましたが、

実際には『リアルなシーン』『表現が凄いシーン』『リアルかつ凄いシーン』を、分けて解説していこうと思います。

ネタバレにはなりますが、まだ観ていないという方でも、この記事を読めば、『この世界の片隅に』がもっと楽しめるようになります。

と言いますのは、『この世界の片隅に』は資金の関係上、監督が20分ほど時間を削った作品になっています。

セリフやキャラクターの表情で補ってはいるものの、分かりにくいところもあります。

というわけで名シーンの前にあらすじと、ちょっとしたキャラクター紹介もしていこうと思います。

公式はこちら

大まかなあらすじ:すずという女性の人生。

『この世界の片隅に』は、主人公すずが大人で第二次世界大戦を体験するものだから、「戦争が中心」、「戦争悲観映画」と思われがちですが、そうではないと思っています。

すずという女性の成長、恋愛、生き様をていねいに描いています。

広島の海苔梳の家に生まれたすず。

厳しく粗暴な兄、要領が良い妹とともに性格はのんびり屋で大雑把なものの、人に親切で優しい性格に育つ。

昭和19年、18歳の時にすずは呉の北條家に嫁ぐ。身寄りのない土地、悪化する戦況の中、懸命に生きるすず人生が描かれる。

すずは1940年代の広島から呉に嫁ぎました。この選択は良かったと言えるでしょうか?

「戦争が起こること」「広島に起こる事」を知っている現代人は、すずは『死』から回避することができたと思ってしまいます。

しかし、その時に生きた人達は「家族を失って自分だけ生き残ったこと」を良かったと思えるのでしょうか?

『この世界のさらにいくつもの片隅に』とは違う?『この世界の片隅に』は選択の物語。

半ば強制で来たところだとしても、すずはその土地の人と打ち解け、助け合いながら懸命に生きていきます。

すずを含めた多くの人が、色々なものを失いました。

「あの時こうしていれば」という思いを抱えながら、それでも生きていかなければならない。

自分が選択した生き方を全うすることこそ、過ぎ去っていった人達の報いになるのです。

『この世界の片隅に』の監督も大事な選択をしました。

予算の都合上、削ったのは「白木リン(遊郭の道案内をしてくれた女性)」の登場シーンです。

原作、『この世界のさらにいくつもの片隅に』では白木リンとすず、北條周作の関係が深く掘り下げられています。

この白木リンのシーンをカットするという選択は、監督が『この世界の片隅に』を観た観客が、必ず「原作」に出た「白木リン」のシーンを入れて欲しいという、声が上がることを信じたからこそ無くしたと言います。

そしてただカットされたものが『この世界の片隅に』ではなく、北條周作の姉・径子との関わりや、男性目線のシーンが足されているのです。

だからこそ『この世界の片隅に』だけの良さがあり、監督の真剣な選択(どの登場人物を掘り下げるか)が、選択の物語である『この世界の片隅に』と絶妙にマッチしています。

『この世界のさらにいくつもの片隅に』は本当に最高の作品ですが、『この世界の片隅に』も負けない作品だと思っています。

主な登場人物。『セイ』を感じる。

どの登場人物もとても魅力的で、声優の演技もベストが尽くされています。

黒村 径子の声優を演じた尾身美詞さんもインタビュー語っていますが、「自分たちのおじいちゃんおばあちゃんがその時代に生きていた。」ということが、『この世界の片隅に』からはものすごく感じてきます。

爆弾がどのように人を殺してきたかを知るのは大切かもしれませんが、その死んだ人の傍で絶望を感じながらも、まっすぐ生きてきた人たちを知る事も大切です。

その時代を必死で生きた人達の『生』を感じる事ができるのは、やはり登場人物がアニメーター、監督、声優、プロデューサー、色んな人の努力の結晶だと思います。

 (浦野)北條 すず

のんびり屋で空想癖がある。しかし、明るい性格や柔軟な発想で、北條家の助けになっていく。

のんびり屋の性格の裏には、兄にいじめられていたという暗い過去があります。詳しく書いた記事はこちら

北條 周作

すずの夫。子供の頃に1度だけすずに合った。性格は職業が法務なだけあって真面目。

すずを広島から半ば強制で連れてきたことから、すずに対して遠慮があったが、お互い踏みよる事で中を深めていく。

浦野 すみ

要領のいい性格をしている。すずも美人だが、すみもなかなかの美人で、女子挺身隊に入隊した時はちゃっかり将校さんと付き合っている。

浦野 要一

すずの兄。誰に対しても厳しく、粗暴な性格で同級生からも恐れられるほど乱暴者。

兄の乱暴を要領のいいすみは上手く受け流していたが、すずは現実逃避することで受け流していた。

成長し陸軍軍人となった要一はニューギニアに送られ、戦死してしまった。

戦争当時、遺骨が回収できず、遺品やその土地に
あったものが家族に届けられる事がよくあったそうで、要一は遺骨の代わりに石ころが家族に届けられる。

その結果、家族はイマイチ兄の「死」が実感できないという描写が描かれる。

しかし、ニューギニア戦線といえばあのダグラス・マッカーサーが指揮した連合軍と戦いである。

他にも物資が圧倒的に足りず、飢え、腸チフスやマラリアなどとも戦わなければならなかった。

※「死んでも帰れぬニューギニア」という言葉は有名で、その言葉を「石ころしか返ってこない」という描写で、戦争をよく知らない子どもにも、わかるように表現しているのが、『この世界の片隅に』の凄いところ。

実際ニューギニアで日本軍が敗北したことから、日本への空路ががら空きになり、呉にも多くの爆撃機が来るようになったり、

後にすずのコンプレックスとなる「部分ハゲ」が、よく見ると兄の要一にもしっかりあり、死んでも兄に囚われるすずへの皮肉がしっかりと描かれている。

『兄 要一』の描写は少ないが、芸がほんとに細かい。

水原 哲

幼少期は、浦野 要一に似た粗暴な性格だったが、水兵となった後は懐の大きい好青年に育った。幼少期にすずと両思いになるものの、どちらも言葉には出さなかった。

すずが水原 哲ではなく、北條 周作を好きだと言える(広島に来た選択が最良だったと言える)ようになる成長に貢献している。

野村 径子

すずに対して、なかなかの小姑っぷりをみせるが、暗い過去があったり、なんだかんだ優しかったりと魅力的に描かれている。声優の尾身美詞さんの演技が上手い。

白木リン

遊郭の少女。すずが呉で迷子になった際、道案内をしてくれる。

原作では白木リンとすずと周作の三角関係が描かれるが、『この世界の片隅に』ではないので、そこはひとまず置いといてもいいと思います。(白木リンと周作が関わった証拠はちゃんと描かれている。)

凄いシーン。伏線、こだわりがちゃんと描写されている。

上記浦野要一に関する描写ように、凄いシーンはいくらでもあります。

『この世界の片隅に』ではデフォルメされている部分は確かにあります(憲兵のシーンなど)。

しかし、サラッと言われるセリフやちょっとしたシーンに伏線やこだわりが描かれています。凄いシーンとは、ただ絵が綺麗なだけでなく構図やセリフまで気が使われています。

誉エンジン

白木リンのシーンが削られたぶん、男性目線のシーンが丁寧に描かれています。

呉に襲来した敵機を迎え撃つ日本機に対して、すずの義理の父親、北條円太郎が「(エンジンが)いい音鳴らしている」とつぶやきます。

このエンジンとは、「誉エンジン」のことであり『風立ちぬ』で描かれたような、技術者の努力が短いながらも描かれています。

終戦後、設計図を火にくべる北條円太郎の複雑な顔に、ついぐっときてしまいます。

夏なのに白い肌、仕事してないという証拠。

すずは時限爆弾の事故後から、満足に家事ができなくなります。夏では1人だけ白い肌が悪目立ちしてしまっています。

五体満足な頃は夏には健康的な日焼けをしており、白木リンおしろいを塗るのが下手くそなど、嫌味なほど日焼けが悪目立ちしていたことから、すずの弱っていく姿を視聴者に視覚的にも分かりやすく伝えています。

最後の一人まで戦う

玉音放送を聞いたすずは「最後の一人まで戦うんじゃなかったのか?」と激昂します。

セリフが原作とは少し違いますが、衝撃的なシーンなことは間違いありません。

普通の戦争もののアニメなら、主人公はむしろ「戦争なんか無意味なもの終わってよかった」という感じに、戦争の無意味さを説いて、激昂する役は脇に任せるものです。

しかし、 『この世界の片隅に』では主人公のすず自身がしっかり激昂します。

「新型爆弾が皇居や中枢に落とされる状況になった途端やめるのか?」「じゃあ今まで死んだ人間は死んだのはいいのか?」

信じていた大義の裏切りに対しての怒りを、しっかりと多くの人に感情移入される主人公で描くからこそ、『この世界の片隅に』はリアルに感じるのではないでしょうか?

子どもを目で追うお姉さん

戦争で子供を失った径子は、どうしても子供を目で追ってしまいます。

この細かい描写だけでも素晴らしいですが、周りの状況に対して反応が鈍くなっています。

これは幼少期から兄に虐められていたすずと同じく、現実から逃避してしまっている危うさを感じます。

後にすずが連れ帰ってきてしまった戦争孤児の女の子と絆を深める事で、立ち直れていますが、もし女の子と会えなかったら、径子は次第に気の抜けた人間になってしまったかも知れません。

油が浮く残飯雑炊

米軍の残飯雑炊がおいしそう。冷静に見れば不味そうですが、油の表現などまるでラーメンの油のように描かれています。

飯がおいしそうにみえるアニメは名作で間違いないです。

水原さん、哲さん

すずが水原哲と決別する時、思い出す時で『水原さん』『哲さん』呼び分けを分けていることから「忘れられない想い人から、忘れてはいけない大切な人」に変わっている事がわかります。

日記も書かなくなる、書けなくなった。

すずは利き手である右手を失ったあとは、日記を書けなくなります。

そこから今まで手書きですずの手書き風の日付が表示されていましたが、失ったあとは公的な記録用紙の日付が表示されます。

すずの心の支えである日記さえも書けなくなったということ、すずが心身ともに弱っていくことを、淡々とみせられるのです。

『この世界の片隅に』と『この世界のさらにいくつもの片隅に』はどちらもいい。

もちろん原作に近い『この世界のさらにいくつもの片隅に』は素晴らしいですが、『この世界の片隅に』にも白木リンのシーンを削ったからこその良さがあります。

『この世界の片隅に』観ればみるほど発見がある映画です。

戦争が描かれている映画ではありますが、何度も見返しても決して心が暗くならないように、しっかりと気遣いがされています。

Amazonプライムビデオで無料で観られる今、是非ご覧になってみてはいかがでしょうか?

それでは次の記事で!

 

Filed Under: アニメ, 邦画

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