※公式twitterより
新型コロナウイルスの影響で、新劇場版エヴァンゲリオンの続編『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の公開延期が決定されました。
Twitterには、
「医療従事者への感謝。」
「8年待たせている新作をさらに待たせることへの謝罪。」
などを綴った庵野監督直筆のメッセージが投稿されました。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序、:破、:Q』の無料解放を行います。少しでもご自宅でお過ごしの皆様の息抜きになれば幸いです。https://t.co/pNrlogvIaJ
公式アプリ EVA-EXTRA
4月18日 12:00〜カラー公式 YouTube
4月20日週内開始予定★併せて庵野総監督より直筆コメントをお届けいたします pic.twitter.com/OFlrm9NRNd
— エヴァンゲリオン_official (@evangelion_co) April 17, 2020
録音や会議にはどうしても3密してしまう場面がありますし、ファンとしては遅れたとしても製作者の満足のいった作品が観たいと思いますので、公開の日を楽しみに待ちたいと思います。
※2020/12/25に本予告が公開されました、そちらの考察もしています。
公開された新情報。伏線が隠された新ポスター。
今回、株式会社カラー(エヴァンゲリオンの制作会社)から発表された情報は、制作延期だけではありません。
公開延期にともない、株式会社カラー公式エヴァンゲリオンアプリ「EVA-EXTRA」にて
『新劇場版エヴァンゲリオン破』
『新劇場版エヴァンゲリオンQ』
の3作品が無料で公開されています。
期間は4月30日までと無料公開としては長いので、あせらずまだ観ていないという方はこの機会にいかがでしょうか?
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』についての情報もありました。公開されたのは新ポスターです。
「さらば、全てのエヴァンゲリオン。」と真ん中に文字があり、線路の奥には夏服姿(白のカッターシャツ)の碇シンジが立っています。
そして副題には『thrice upon a time』の文字があります。
『thrice upon a time』の意味とは?
庵野監督作品の最終回は、過去のSF作品のオマージュとなっています。(星を継ぐもの「ふしぎの海のナディア」まごころを君に「旧劇場版エヴァンゲリオン」など)
『thrice upon a time』は、『星を継ぐもの』の作者ジェイムズPホーガンの作者『未来からのホットライン』の英題からのオマージュだと考えられます。
『未来からのホットライン』では「時間逆行」「並行宇宙」「魅力的な女性達」が描かれており、2度に渡って世界が繰り返された『エヴァンゲリオン』という作品とどこか似ている気がします。
しかし、庵野監督作品のアニメは、『星を継ぐもの』や『まごころを君に』のアイデアやストーリーのオマージュはありませんでした。
あくまで言い回しの技巧であり、庵野監督作品が作品の題名としてふさわしい終わり方をします。
ですから『thrice upon a time』は、「未来からのホットライン」のオマージュがあるわけではなくて、「3つの物語の終着点」としての副題だと思います。
その3つとは『新劇場版エヴァンゲリオン序』『新劇場版エヴァンゲリオン破』『新劇場版エヴァンゲリオンQ』の3つ。
さらに、『TVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」』『旧劇場版エヴァンゲリオンまごころを君に。』『新劇場版エヴァンゲリオンシリーズ』という見方もできます。
ストーリーや終わり方はわかりませんが、「全てのエヴァンゲリオン」の終わりがちゃんと描かれるのは間違いない様です。
線路の分岐器が2つ合流している。
ふたつの分岐器がある線路の奥に立つシンジは、どちらに進んでいくのでしょうか?
そしてその場合の意味とはなんでしょうか?
奥に進んでいく場合。(おそらくこっちが正解)
奥。つまり碇シンジのが立っている方向に進んでいく時の解釈です。
この場合は手前が『TVアニメ新世紀エヴァンゲリオン』から『旧劇場版エヴァンゲリオンまごころを君に』の世界線を意味し、奥の分岐は『新劇場版エヴァンゲリオンシリーズ』を意味していると思います。
このふたつの合流点が『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』であり、『エヴァンゲリオンシリーズ』はさらに先へ進んでいくことを意味しているのではないでしょうか。
3.0+1.0という文字の意味は、もともと『新劇場版エヴァンゲリオンQ』が120分だったものがカットされ、『巨神兵東京に現る』と同時上映になった事に起因します。
3.0とは『新劇場版エヴァンゲリオンQ(新劇場版の3作目)』からの続きをやる。
1.0とは『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。
つまり新しい(シン)エヴァンゲリオンの始まりをやるよ!
という意味だと考えています。
庵野監督は、『ガンダム』や『ライダー物』、『特撮戦隊もの』のような、『エヴァンゲリオン』の路線化を望んできました。(EVA-EXTRAでインタビューの一部が読めます。)
『エヴァンゲリオン』の路線化として、庵野監督の考えた「新しいエヴァンゲリオン」が『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では描かれるのではないでしょうか?
奥から手前に進んでいく場合。(結局は同じ意味)
シンジがポスター手前を向いていることから、奥から手前側に進んでいくという見方もできます。
しかし、この場合でも上記で語った考えとあまり変わりはありません。
「1度目の分岐器」は『TVアニメ新世紀エヴァンゲリオン』から『旧劇場版エヴァンゲリオンまごころを君に』の世界線への分岐。
「2度目の分岐」は『新劇場版エヴァンゲリオン』としての世界線への分岐。
そしてまっすぐ伸びた線路は「新しい(シン)エヴァンゲリオン」としての路線。
どちらにせよ、かなり凝ったポスターのデザインです。
こういったポスターを用意されてしまうと、ますます『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の公開が楽しみになります。
最後に。夏服の意味、『until You come to me』
上記で書きましたが、『新劇場版エヴァンゲリオンQ』にはカットされた続きの部分が存在します。
その映像?(ほぼ確定)とも思われる『until You come to me』がEVA-EXTRAにて無料公開中です。
その中には線路が3つの分岐器した様子(TV路線。新劇場版路線。シンエヴァ路線)のカットもあり、なかなか新ポスターの考察が捗る内容になっています。
そして『until You come to me』の最後には、水際に立つ十三号機使用のプラグスーツを着た碇シンジが描かれています。
しかし、水面に写るシンジはなぜか夏服を着ています。
その夏服は、TVアニメと新劇場版の始まり(ミサトさんが迎えに来る時)と、あの世界そのもの(インパクトによって地軸がずれて冬が来ない世界)を意味しているものだと考えられます。
その水面に写る夏服姿のシンジに背を向けて、別の方向に歩き出すシンジが『until You come to me』の最後に描かれています。
新ポスターにも描かれている夏服の碇シンジは、いわば「これまでの全てのエヴァンゲリオンシリーズ」の象徴なのだと考えられます。
はたして『シン・エヴァンゲリオン』ではどんな新しい「エヴァンゲリオン」をみせてくれるのか?
公開延期になった今、新劇場版シリーズを復習しなかがら楽しみに待ちたいと思います。
それでは次の記事で!