株式会社カラー khara inc.officialより『シン・エヴァンゲリオン劇場版』本予告が公開されました。どれも注目のカットです。
初号機と第13号機が戦うシーン。ガトリングを撃つ新2号機。どれも目を引くものばかりですが、今回考察していくのは意外とスルーされがちなカットです。
この研究所なのか?基地なのか?ヴンダーの内部なのか?どこかわからない施設の内部、リフトを降り何か話をしている様子のミサトとリツコ。
今回はこのシーンの考察、解説をしていこうと思います。
目次
特報3にも登場していた。謎の白い箱の正体とは?
特報3にもこの3つでまとめられた白い箱は登場しています。
本予告ではずらーっと並べられていましたが、特報3ではそれを見つめるミサトの姿だけだったため、なかなか同じシーンだと気づきにくいです。
果たしてこの白い箱の正体とはなんなのでしょうか?
個人的な考察としてはこの白い箱のなか中身「人」ではないか?と考えています。
シンジが起こしたインパクトでいなくなった、と思われていた人達が保存されているのではないかと思います。
「人」といってもどう入っているかはわかりません。
冬眠カプセルのようにそのまま個人が保存されているかも知れませんし、白い箱はタンクのようなもので、インパクトによりL.C.L化された状態で入っているかもしれません。
ゼーレメンバーのように情報化、電子化された状態で保存されているのということも考えられます。
いずれにせよ、白い箱の中身を「人」と仮定して、それをわざわざ保管しているということには意味があり、それを神妙な面持ちで見つめるミサトはどんな心境なのでしょう?
保管場所はヴンダーの内部か?それともユーロNERV内部か?
いかにAAAヴンダーが大きいとしてもつ、画像のような長いリフトを作れるようなスペースはないと思われます。
ヴィレの新基地かもしれませんし、もしかしたら『冒頭10分0706作戦』でコア化を浄化したユーロNERVの基地の中かもしれません。
本予告では、アスカとマリカが無重力空間にいるカットもあり、場所がどこかは正直分かりません。
しかし、あの人が生きるのに極限の世界でわざわざ保管しているということは、あの白い箱にはそれなりの価値があるのだと考えられます。
ヴィレがネルフ(ゲンドウ)に勝っても、「人類は絶滅しました。」では意味がありません。
勝利したあとの文明的な生活をおくることができる、最低限の人類を白い箱に保存しているのではないでしょうか?
それではミサトは「誰が?」保管されている箱を見つめていたのでしょうか?
加持リョウジ、鈴原トウジの復活か!?
可能性として有り得るのは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』以前のキャラクターの復活です。
候補1「加持リョウジ」
加持リョウジと言えばミサトと深い仲であり、旧作ではミサトに世界の真実を伝えて、世を去りました。
加持リョウジであれば、ミサトが神妙な面持ちで見つめるのにもなんら不思議ではありません。
ミサトが白い箱に保管されている加持リョウジを見つめているとしてどんな意味があるでしょうか?
単に戦いに行く前にに勇気をもらっている、もしくは戦いに勝利して必ず世の中を元に戻すと決意しているようなシーンかもしれません。
しかし、個人的には「復活」という展開も有り得ると考えています。
旧作では死んでしまいましたが、新劇場版シリーズではまだ死は描かれていません。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』で流れた『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の予告では誰かに銃を構えるようなカットがありました。
破で公開された予告映像はQでは使われていません。予告で流れた映像は破とQの間にあった出来事と考えてもいいでしょう。
とすると旧作では、ミサトに情報を流したことで加持リョウジは消されてしまいましたが、新劇場版では、黙って始末されるのではなく、銃を持って「刺客を返り討ちにしていた」なんてこともあるかもしれません。
加持リョウジはヴィレの元になったと考えられる組織「海洋生態系保存研究機構」とも繋がりがあるようです。それについて詳しく↓
加持リョウジの「復活」は十分に有り得ることだと思います。
他にも復活が有り得るキャラクターとしては「鈴原トウジ」が考えられます。
Qにて鈴原トウジの制服をシンジが着るシーンがあり、鈴原トウジはまるで死んだかのように思われていますが、L.C.L化、情報化しているだけという可能性は残っています。
死んだとされるのも、制服が残っていただけであり、ゲンドウがシンジを揺さぶるためにあえて見せた可能性もあります。
鈴原トウジの妹、鈴原サクラもQにて登場しています。
旧作では鈴原の妹が大人になった姿は描かれませんでしたし、鈴原トウジはシンジ(ダミープラグ)によって再起不能にされています。
しかし、新劇場版ではその役目はアスカに変わっています。
本予告には、鈴原サクラが「誰かが目覚めるところ」を凝視しているカットもありました。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」にて鈴原トウジの復活は十分に有り得ます。
加持リョウジ、鈴原トウジ、なぜ復活するのか?シンジを鼓舞する2人。
上記で名前を上げた2人が、そのまま復活するかどちらか1人かは分かりませんが、なぜ復活することに意味があるのかを考えると、理由としては「シンジの再起」だと思います。
Qによって周りの再三の注意も聞かず、インパクトを起こしたシンジはカヲルの死に直面して、今は廃人になっています。
しかし、本予告ではすっかり覚悟を決めた人間の表情になっていました。
では覚悟を決めるに至った流れはどんなものなのでしょうか?
アスカやレイが慰めたというのも考えられますが、ここで登場するのが加持リョウジか鈴原トウジだと思います。
シンジはエヴァに乗ることに何度も悩みます。
その度に誰かと関わることで鼓舞されるわけですが、加持リョウジも鈴原トウジもシンジを旧作、新劇場版、共に励ましてきたことがあります。
Q時点で登場している主要メンバー以外でシンジをエヴァに乗らせたのはこの2人ぐらいです(ケンスケは除きましたごめんなさい)。
さらに2人は旧作ではシンジがもう一度エヴァに乗ることに深く関わった2人でもあります。
事故とはいえ、参号機に乗った鈴原トウジを自分の手で傷つけてしまったことに深く絶望し、ミサトや綾波レイでさえシンジがエヴァに乗ることを辞めることを止められませんでした。
しかし、それを加持リョウジが鼓舞することでシンジは再度エヴァに乗り、さらに初号機覚醒へと導きました。
新劇場版では参号機に乗ったのはアスカですが、シンジの中では鈴原トウジは死んだと思われており、世界を元に戻したいとシンジに思わせる要因の一つになりました。
しかし、Qが終わった今、シンジはまた落ち込んでいます。
この状態のシンジの心を癒す、または鼓舞することができるのはQの時点で登場しているメンバー以外では、やはりこの2人くらいだと思います。
シンジはスクラップアンドビルドで、どんどん強くなっていきます。
深い絶望を乗り越えた先に強くなるのです。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』本予告でみせたあの覚悟を決めた表情は、ただ事ではありません。
再起したシンジの活躍が今から楽しみです。
(他にもあの白い箱の中には、カヲルや旧作版のシンジが眠っているのでは?という考察もありますが、今回は可能性の高い2人に絞って考察させていただきました。)