映画『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』ネタバレ感想・考察。ラストの意味とみんな気になるレオパルドン解説レビュー。についての記事をご覧いただきありがとうございます。
この記事では『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』の考察・評価・感想として、レビューに加えて“ラスト”や続編について考察・解説していきます。
前半ネタバレなしですが後半ネタバレ注意です。
目次
映画『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』とは。みんなが待ってたスパイダーバースの続編!作品情報・予告
作品名 | 『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』 |
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制作会社 | コロンビアピクチャーズ、ソニー・ピクチャーズ、アニメーション マーベル・エンターテインメント、アラッド・プロダクション、ロード・ミラー・プロダクション、パスカル・ピクチャーズ |
監督 | ホアキン・ドス・サントス、ケンプ・パワーズ、ジャスティン・K・トンプソン |
制作 | フィル・ロード、クリストファー・ミラー |
主な登場人物 | マイルス・モラレス / スパイダーマン、グウェン・ステイシー / スパイダーグウェン、ミゲル・オハラ / スパイダーマン2099 |
印象的なセリフ | 「ヒーローだと思ってたのに」 「運命なんてぶっ潰す!」 「お前はまだ未熟だ」 |
『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』とは 2018年に公開されたアニメーション映画『スパイダーマン スパイダーバース』の続編であり、二部構成の前編です。
当初2022年に公開予定でしたが、2023年6月に延期。さらに 後編の『スパイダーマン ビヨンド・ザ・スパイダーバース』は2024年3月に公開予定となりました。
前作『スパイダーマン スパイダーバース』のキャッチコピーが「運命を受け入れろ」なのに対し、『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』のキャッチコピーは正反対の「運命なんてブッつぶせ」になっているのが印象的です。
『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』あらすじ。マイルス、マルチバースへ行く。
『スパイダーマン スパイダーバース』で世界は救われた…が救われたのはスパイダーマンのマイルスのいる世界だけで、他のマルチバース世界では時空に穴が空いたせいで異常が出始めていた。
マルチバースを救う「スパイダー・ソサエティ」にマイルスは志願するも、断られてしまい、さらに非情な運命を告げられる…。
マイルスのその後、前作の事件が残した世界への影響、他世界のスパイダーマンのその後、ファンが待っていたものがそこにはありました。
ネタバレなしの感想。前作を超える出来と前作がくれた衝撃。
何度もいうことになりますが『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』はめちゃくちゃ面白かったし、まだ未視聴の方、前作『スパイダーマン スパイダーバース』が面白かった人は観て損はありません。
映像表現、世界観、原作リスペクトなどなど全てがスケールアップし前作を超える出来となっています。
しかし、やっぱり前作を超える衝撃みたいなのはなかったかもしれません。
スケールアップしていたのは確かなんですが、前作を観たときの「完璧なアメコミとアニメの融合」を観たようなはじめての衝撃はなかったかもしれません。
でも逆に前作ではポップに描かれていたテーマ曲とかBGMがホラーテイストで流れてたりするのは、すごくゾクゾクしました。
他にも“ヴィランとの因縁”、“伏線”、“前作キャラのその後”の描き方は最高だったので、続編としては完璧といえると思います。
『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』主な登場人物。個性も感情も豊か。
上記でも書きましたが、“前作キャラのその後”の描き方は最高でした。特に主人公マイルスと『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』の主人公と言っていい“グウェン・ステイシー”の心情表現は最高でした。
ここからは『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』主な登場人物をさらっと紹介、映画での活躍、解説とちょっと考察していきましょう。
マイルス・モラレス / スパイダーマン。「運命なんてぶっ潰す!」
マイルス・モラレスは前作から引き続き主人公です。CV小野賢章が最高に似合う将来性をビンビン感じるスパイダーマンです。
自分がスパイダーマンであるということは両親には伝えることができていませんが、それでも学生生活やヒーロー活動はなんだかんだ上手くやっている様子。ただ、過保護な両親を愛しているがゆえに突き放せない葛藤、真実を打ち明けられない葛藤が描かれています。
苦悩を分かち合える理解者欲しさにマルチバースのスパイダーマンチーム「スパイダー・ソサエティ」に入りたがりますが、マイルスがイレギュラーな存在なことを理由に断られてしまいます。
イレギュラーとは、本来マイルスはスパイダーマンになる予定の人間ではなく、別次元から来た別の人間をスパイダーマンにする予定だった蜘蛛に噛まれているから不確定要素が多くて危険だと判断されてしまいます。
このイレギュラーが良い方向に行くか悪い方向に行くかが続編『スパイダーマン ビヨンド・ザ・スパイダーバース』のみどころです。
グウェン・ステイシー 。『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』第二の主人公。
前作では、ヒロインポジションの枠からでなかったグウェン・ステイシー は今作では主人公のような働きをします。
ヒーローとしての葛藤、間違った選択への後悔、過去と決別し未来へ向き合う姿。
前作ではピーター・B・パーカーのポジションにいます。マイルスが闇落ちしないで済むのはグウェンがいたからといっても過言ではありません。
ミゲル・オハラ / スパイダーマン2099。“わかりにくいけど強い”スパイダーマンとの因縁。
ミゲル・オハラ / スパイダーマン2099とは、『スパイダーマン スパイダーバース』のエンドクレジットよりカメオ登場したスパイダーマンで、マルチバースのスパイディたちが集まる「スパイダー・ソサエティ」のリーダーです。
マイルスが起こすイレギュラーを誰よりも危険視し、マイルスとは実質敵対します。ただ、マイルス憎しでやっているわけではなく、誰よりもマルチバース世界を大切に思っているからこその行動です。
彼がスパイダーマンになった理由は劇中では語られませんが、原作通りなら「アルケマックス」で起きた遺伝子組み換え事件が原因だと考えられます。
原作ではピーター・パーカーの遺伝子が、本人が望まぬ陰謀によって組み込まれてしまい、スパイダーマンとなります。
他のスパイダーマン達は望んでスパイダーマンになってはいなくとも、スパイダーマンの力を楽しむ余裕と力に酔いしれてしまう様子が描かれることが多いですが、ミゲルはかなり硬派で真面目、ピーター・パーカーに対して恨みにも近い感情を持っているといえるかもしれません。
他世界のスパイディがピーター・パーカーの別バージョンなのに対し、ミゲルはピーター・パーカーが存在している上で誕生したスパイダーマンです。
さらに、主人公マイルスは母がヒスパニック系、ミゲル・オハラはコミック版史上でのヒスパニック系“初”のスパイダーマンであり、お互いが近い関係だからこそ強く思う何かがあるのかもしれません。
ネタバレあり感想・海外評価。大傑作に間違いはないのだが…。
『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』は海外でも高い評価で、有名どころからマイナーどころのサイトをみてもスコアが高いです。
個人的にも『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』には大満足でした。これ以上にファンの期待に応えている続編も近年なかなかないと思います。
強いて言うなら、終わり方くらいでしょうか。
続編ありきの物語なので、終わり方が今後の不安を煽るようになるのはしょうがないのですが、『スパイダーマン スパイダーバース』の観終わったあとの余韻が最高だっただけにスッキリ」しないのが少しだけもやもやしてしまったかもしれません。
あと「マイルスがスパイダーマンになったせいでスパイダーマンが生まれなかった世界」というのが、つい『現実世界』または『ベノムの世界』かと思ってしまいました。
まとめ:前作を楽しめた人は間違いなく観て損はないし、全力でオススメできる
https://t.co/NzGgSaAK0e
#スパイダーマン #スパイダーバース「マイルスがスパイダーマンになったせいでスパイダーマンが生まれなかった世界」というのをつい
『現実の世界』または『ベノムの世界』かと思っちゃって変に期待しちゃった。 pic.twitter.com/WXmMZI9Vdt
— アリスケ (@walking_planets) June 19, 2023
ほんとに何度も言いますが『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』はめちゃくちゃ面白いです。まだ未視聴の方、前作『スパイダーマン スパイダーバース』が面白かった人は100%観て損はありません。
続編の『スパイダーマン ビヨンド・ザ・スパイダーバース』も楽しみです。
ただ人によっては保守派のスパイダーマンとかヒスパニック系のところの話は退屈に思えたところもあったかもしれません。
以上まとめると
- 「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」は前作を楽しめた人は間違いなく観て損はないし、全力でオススメできる出来だ。
- 公開日は当初2022年に公開予定だったが、2023年6月に延期された。
- 映像表現、世界観、原作リスペクトなど全てが『スパイダーマン スパイダーバース』よりスケールアップし前作を超える出来だ。
- 続編としてはほぼ完璧といえる。
- マイルス・モラレスは前作から引き続き主人公で、将来性をビンビン感じる。マルチバースのチームに入りたがるも、イレギュラーな存在に断られてしまう。
- ミゲル・オハラは「スパイダーマン2099」のエンドクレジットよりカメオ登場したスパイダーマン。
- マルチバースのスパイディたちが集まる「スパイダー・ソサエティ」のリーダー。
- 原作通りなら「アルケマックス」で起きた事件が原因でスパイダーマンとなったマイルスに近い存在だと考えられる。
- 海外評価は有名どころからマイナーどころのサイトをみてもスコアが高い。どこも100点満点中70切ってるようなところはない感じ。
グウェン・ステイシーに焦点を当てた序盤はよかったと思います。『スパイダーマン スパイダーバース』では気丈に見えた彼女も陰では深い苦悩を抱えているのが良かったです。マスクをすると気丈にふるまうけどマスクをとると弱い部分が出てしまう感じはとても応援できます。
続編となる『スパイダーマン ビヨンド・ザ・スパイダーバース』ではぜひミゲルを第二の主人公ポジションで描いてほしいです。『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』の描写だけではちょっと過去の描写が薄かった気がしますからね。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。