オックス・アース・コーポレーション徹底考察&解説。“被害者”であり“加害者”、プロスペラの怒り。
今回はアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のオックス・アース・コーポレーションについて考察・解説していきます。
物語もついに終結に向かっており、いろんな伏線が回収されました。
中でも視聴者に驚きを与えたのは、プロローグでも登場した『オックス・アース・コーポレーション』の真実。
ラスボス候補にもなっていたオックス・アース・コーポレーションについて徹底考察&解説していきましょう。
目次
オックス・アース・コーポレーションとは。義手からガンダムまで造りだす。
登場作品 | 機動戦士ガンダム 水星の魔女 |
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名称 | オックス・アース・コーポレーション |
製造モビルスーツ | ガンダム・エアリアル ガンダム・ルブリス ガンダム・ルブリス 量産試作モデル ガンダム・キャリバーン |
開発の第一人者 | カルド・ナボ |
初登場 | 『機動戦士ガンダム 水星の魔女 PROLOGUE』 |
オックス・アース・コーポレーション(Ochs Earth Corporation)とは『機動戦士ガンダム 水星の魔女 PROLOGUE』に登場するモビルスーツの製造企業です。アーシアン系企業ではあるものの、MSを自社で開発から製造まで行える事から作中に登場する大手企業です。
企業ロゴは大小の三日月を重ね合わせ右側にきらめきをあしらったものです。また、見方によってはデータストーム発動中のガンダムの輝く瞳にもみえます。
オックス・アース・コーポレーションの活躍。全ての始まり。
危険なガンダムを造っていたがために、後にヴァナディース事変と呼ばれる“魔女狩り”によってオックス・アースは企業として破綻します。
※プロローグについてはこちら
※ガンダムが危険な理由は↓の記事で解説しています。
プロローグにてガンダムへの世間の風当たりの強さ、アーシアンとスペーシアンの対立関係が描かれました。
GUND-ARM(ガンダム)は確かに危険ですが、身体障害者の義手などにも技術が応用可能であったり、モビルスーツ全体の性能を底上げする魅力的な技術です。
危険ではありますが、そこは時間とお金をかければいいのにと思ってしまいますが、そういう流れに世論をもっていかなかったのは、GUND-ARM(ガンダム)がモビルスーツ産業の覇権を握ってしまうと、不利になってしまう企業達の思惑がありました。
ベネリットグループ傘下の企業の中には、警察機構やコロニー公社のような大口の取引を相手にモビルスーツを販売しているところもあり、それがぽっとでの小さな企業にモビルスーツ需要奪われてしまったら大損害の上に、面目丸つぶれです。
さらに、水星の魔女の世界ではコロニー生まれコロニー育ちをスペーシアンと呼び、地球生まれをアーシアンと呼ぶ差別があります。
GUND-ARM(ガンダム)を開発しているヴァナディース機関も、オックス・アース・コーポレーションもアーシアン(もしくは親アーシアン)が多く、そういった理由も合わさって弾圧事件が起きてしまいました。
GUND-ARMはガンダムのためじゃない。オックス・アースの綺麗な思想。
オックス・アースはGUND-ARMの技術を兵器としてではなく、医療技術として進化させていこうと研究にいそしんでいました。
弾圧事件さえ起きなければ世界も変わっていたのでしょうか。
よくも悪くもオックス・アースは全ての始まり、オックス・アースがなければ“魔女”も“ガンダム”も“スレッタ”も“プロスペラ”も生まれていなかったといえるでしょう。
オックス・アースの真実はガンダムを売る死の売人。“被害者”であり“加害者”。
ヴァナディース事変にて、20年以上も前に解体されたと思われていた企業は密かに生き延びていました。それも、スペーシアンの組織がアーシアンのテロ組織にガンダムを提供するという最悪のマッチポンプを行って…。
オックス・アースは魔女狩りによって表向きは解体されていましたが、その裏では宇宙議会連合が接収し、新生オックス・アースと名を変え工作機関として存続、暗躍していました。宇宙議会連合が接収しているものの武器の販売相手は地球人です。
少数派の地球人に強力なガンダムや、武器を提供することで、スペーシアンに対する反抗心を煽っていたのです。
学園を襲ったフォルドの夜明け所有のモビルスーツ、ガンダム・ルブリス・ウル、ガンダム・ルブリス・ソーンも新生オックス・アース製だった。
オックス・アース・コーポレーションに対するプロスペラの怒り。
地球の魔女までスレッタと仲良くなっちゃったら、いよいよラスボス候補がシャディクかスレッタママしかいなくなっちゃう。
— アリスケ (@walking_planets) April 19, 2023
上記の事を知ったプロスペラは、ヴァナディースの理念を踏みにじり、GUND-ARMを単なる兵器として運用する者たちへの怒りを露わにした上に、秘密裏にルブリス量産試作モデルが大量に保管されていたハンガーを焼き払い、昔年の恨みをぶつけるが如く周りを火の海にしてしまいます。
まさかプロローグであんなに悲惨な目に遭って被害者面していた企業が、現代まで子供をガンダムの研究のモルモットとして使い潰していたとは…むしろこの時のプロスペラは正義の味方かもしれません。
ペイル・テクノロジーズも同じように、人的資源を浪費しつつガンダムの開発を行っていますが、ペイル社は強化人士という形で被験者のデータストーム耐性をあげてガンダムを運用し、そもそも開発されているガンダム・ファラクトはロールアウトをしていなかったことを考えると、オックス・アースがどれほど真っ黒かわかります。
まとめ。これ以上のガンダムは出てこない?
今回は作中最重要な企業、全ての始まりといってもいいオックス・アース・コーポレーションについて解説、考察しました。
オックス・アース・コーポレーション製のガンダム・キャリバーンがおそらく最後のガンダムだと思われていますが、個人的には最後にもう一機だけ『株式会社ガンダム』製のガンダムが登場すると思っています。
以上まとめると
- オックス・アース・コーポレーションとはアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」に登場するモビルスーツ製造企業。
- 企業ロゴは大小の三日月を重ね合わせ右側にきらめきをあしらったもの。
- ヴァナディース事変によってオックス・アースは破綻した。
- ヴァナディース事変にて、20年以上も前に解体されたと思われていたが新生オックス・アースと名を変え存続していた。
- 少数派の地球人に強力なガンダムや武器を提供することで、反抗心を煽っていた。
- オックス・アース製以外に最後にもう一機だけ「株式会社ガンダム」が製のガンダムを造ると思う。
オックス・アースについてはプロローグで登場し、以降ずっと陰で息をひそめていた会社なのでずっと気になっていましたが、まさかガンダムを売りさばいて生きていたとは驚きです。
フォルドの夜明けがガンダムを手に入れた方法は、絶対宇宙議会連合が接収したものを横流しとか賄賂とかで手に入れたと思ってたのに、まさか直に売りさばいていたとは驚きです。
もう登場することのない企業ですが、水星の魔女の企業は宇宙世紀シリーズに負けないくらいモビルスーツ製造企業が魅力的で面白いです。一連のいざこざが終わった後の世界にどんな企業ができるか楽しみですね。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。