3月8日に公開された、『スパイダーマン スパイダーバース』
私は公開日から1週間ほど経ってから映画館に足を運びました。正直「スパイダーマン ホームカミング」や「ヴェノム」など実写映画が成功している中、「今更アニメなんて」と思ってました。
しかし、2回目を観るという友人に勧められ、仕方なく一緒に観に行きました…。
ところが、実際に観てみてびっくり!面白すぎる!気付けば5回も観に行ってました。笑
もっと行きたかった…!!
そんな最高な映画『スパイダーマン スパイダーバース』を早くレビューしたかったんですが、公開から数ヶ月経ってしまったし、DVDの発売は8月。
「しょうがないからDVD発売までレビューは待つか」と思っていたら、6月26日デジタルセル版配信との情報。いい機会が出来たので、できるだけネタバレなしでレビューをしてみたいと思います。
映像美や吹き替えの良さについてはこちらの記事を是非見てください。
ただ、皆さんは劇場で「スパイダーマン スパイダーバース」を観て気になったところがあったと思いませんか…?
目次
映画を見ていて気になった違和感。
『スパイダーマン スパイダーバース』は最高の映画でした。しかし、劇場で観ていてある違和感がありました。
「なんかクリスマス推してない??」
スパイダーマンが歌ってるスパイディベルという曲、クリスマスの長期休暇の話。
そんなに気になるものでもなかったんですが、これには理由があり、日本とアメリカでは公開日が違ったのです…!
アメリカ合衆国では2018年12月14日
日本では2019年の3月8日
それでクリスマス色がちょっと入っていたんですね。
だからと言って全然面白さは変わらないですけどね!
説明し過ぎない、テンポの良さ
「オーケイ!じゃあもう一度だけ説明するね」このセリフは、この映画のテンポの良さを表しています。
皆さん「スパイダーマン」と言ったら大体の想像が着きますよね?
『特殊な蜘蛛に噛まれて、蜘蛛の力を手に入れたスーパーヒーローになった』
この説明をテンポよくサッと済ませていました。サッと済ませたと言ってもわかりやすく、要点(ベンおじさんの死やMJとの恋)を押さえていました。
初めて『スパイダーマン』作品に触れる人にも優しく、ファンの為には、今までの『スパイダーマン』作品のパロディシーンが入っています。
『スパイダーマン スパイダーバース』の主人公は、あくまでもマイルス・モラレス(新しいスパイダーマン)であり、ピーター・パーカー(今までのスパイダーマン)ではないのです。
スタン・リーが出演していた
スタン・リーとはスパイダーマンやハルク、アイアンマンやX-Menなどの生みの親。アメコミ界の巨匠。
そして数々のMARVEL作品やDC作品にカメオ出演しています。色んなMARVEL作品やDC作品に出演しているスタン・リーを探すのも面白いかも。
今は亡きスタン・リーさん『スパイダーマン・スパイダーバース』のアカデミー賞の授賞式に出てたらまた皮肉で面白いスピーチをしてくれてたでしょう。
しっかりと死を描いていた
『スパイダーマン』にお約束の「誰かの死」。スパイダーマンのテーマとして、「大いなる力には大いなる責任が伴う」というものがあります。
この言葉はスパイダーマン(ピーター・パーカー)の叔父さんの言葉です。
ピーター・パーカーがまだ、スパイダーマンとして生きる覚悟ができていなかった頃。ベンおじさんは正義感から、強盗を捕まえようとして返り討ちにあい殺されてしまいます。
しかしその強盗犯は以前ピーターがわざと見逃した犯罪者でした。
ここから「ピーター・パーカー」は「スパイダーマン」の力を正義のため、人のために使う事を決心します。
その他にも「大切な人の死」を経験して成長していくのがスパイダーマンなのです。
その「大切な人の死」が「スパイダーマン スパイダーバース」にもしっかり描かれています。
まとめ:『スパイダーマン スパイダーバース』は美しい映像とそれに劣らない、作り込まれた物語
この『スパイダーマン スパイダーバース』では映像美が良く話題になります。CGとコミック風の手描きのイラストの組み合わせ、1秒にかけるコマ数。ドットをあえて荒く写したりなんか。
『スパイダーマン スパイダーバース』はその映像を見るだけで、映画館やDVDにお金を払う価値があります。
しかし、そんな映像美に負けないくらい物語がよく出来ています。
よく出来た物語
『スパイダーマン スパイダーバース』は原作コミックの設定を持ってきている部分もありますが、物語大体の大筋はオリジナルです。
この『スパイダーマン スパイダーバース』は、ツッコミどころがないかと言われるとそんな事はありません。 他の映画のように「なんでこいつらこうしないの?」と思うところも少しばかりあります。
しかしそれは映画を観たあと、少し考えてから生まれる感情で、観ている最中は映像や物語に夢中でそんな疑問は生まれてこないです。
ここが他の映画と「スパイダーマン スパイダーバース」の違いだと思います。
こういうアクション映画やヒーロー映画に大事な要素は、いかに「物語の矛盾を無くすか」ではなく「いかにかっこよく、美しくメッセージを伝えるか」です。
そのための外連味に難癖をつけるのは野暮なこと。
スタン・リーの言葉「そうすべきだから、それが正しいことだから、という理由だけで誰かを助けられる人こそが、まぎれもなく真のスーパーヒーローだ。」
このメッセージは『スパイダーマン スパイダーバース』を観たあと、しっかり伝わってきました。
製作者達の心からの敬意
製作総指揮のフィル・ロード&クリス・ミラーは2003年にスタン・リーと面会をしており、自分達のアイデアを提案するつもりが、逆に何個もアイデアを貰ってしまったそうです笑
製作者全員が「彼(スタン・リー)がいなかったらここに自分たちはいなかった。」と語り。誰しもが子供の頃、スタン・リーに勇気を貰った感謝を忘れていない事が語られています。
そんなエピソードを知ると、エンドロール後に流れる
「スタン・リー、スティーブ・ディッコ、ありがとう。僕たちは一人じゃないと教えてくれて。」
と言うメッセージがより感慨深いです。
おわりに
今回はあまりネタバレをせずに『スパイダーマン スパイダーバース』のレビューをしてみました。いかがだったでしょうか。
マイルスとピーターの共に成長する感じとか、良かったところは語り尽くせません。
日本語版主題歌も良かった!どこかのキングオブモンスターズとは違い、「凛として時雨」さんの『P.S. RED I』は物語によく合っていて、見終わった後の余韻を最高な物にしてくれました。
現在公開中の『スパイダーマン ファーフロムホーム』の日本語版主題歌も歌っているので楽しみです。早く観にいきたい!楽しみすぎる! それでは次回の記事で!