
こんにちは!アリスケです。
今回は『チェンソーマン』世界での“闇の悪魔”について考察していきます。
『チェンソーマン』第1部にてマキマや銃の悪魔よりも読者の印象に残った悪魔”闇の悪魔”。
これまで一度も倒されたことがなく、圧倒的な力を持つ闇の悪魔の能力や宇宙飛行士をつかった恐ろしくも魅力的な演出の意味について考察・解説していきます。
まずは闇の悪魔についておさらいしていきましょう。
目次
闇の悪魔とは?ラスボスよりもラスボスらしい『チェンソーマン』作中最強クラスの悪魔
闇の悪魔怖すぎなんだけど
あんな一方的な蹂躙とかヤバすぎる😑 pic.twitter.com/0h2eTc50BA— みゃ (@7mi_ya11) October 13, 2022
闇の悪魔とは『チェンソーマン』に登場する作中最強クラスの悪魔です。
骨と皮しかない成人男性の体がいくつも重ねあって体を更生しており、頭部は雄牛や雄山羊の骨のような形で黒いマントを羽織っているまさにサタンといった見た目です。
『チェンソーマン』第1部”刺客編”にてデンジら一行が地獄に招かれた際に初登場し、以降第1部が終わるまで登場しませんでした。
登場シーンのインパクトやその圧倒的な強さから、登場シーンの少なさに反して多くのファンがいます。
超越者とは?闇の悪魔は根源的恐怖をもっている
『チェンソーマン』に登場する通常の悪魔は地獄で死ぬと現世に生まれ変わり、現世で死ぬと地獄で生まれ変わる輪廻転生をしていますが、一度も地獄で死を経験していない闇の悪魔のような存在は、他の悪魔から”超越者”、”根源的恐怖の名を持つ悪魔達”と恐れられています。
どのくらい恐れられているかというと、敵意を向けられただけで自殺をしてしまうほどだとか…。
不気味で恐ろしい力を持つマキマや、1部の序盤に登場して圧倒的な強さを持つといわれていた『銃の悪魔』よりも、はるかに強い悪魔の登場に度肝を抜かれました。
しかし、銃の悪魔のように姿を現すと同時に暴れまわるようなことはせず、律儀に他の悪魔と契約を守ったりすることや、骨格が人間に似ているというかそもそも人間でできていることから、以外に温厚な性格なのかもしれません。(人間に姿が似ている悪魔は友好的な場合が多い)
刺客編にてチェンソーマンの心臓を欲しがっていた張本人で、刺客はチェンソーマンの心臓を闇の悪魔に渡して、マキマに対抗できる力を闇の悪魔からもらうことが目的でした。
ピンツィの口ぶりでは、超越者は複数いるようでしたが、闇の悪魔だけがチェンソーマンを狙っているのか、他の超越者達もチェンソーマンの心臓を狙っているのか不明です。チェンソーマンは敵が多すぎる…。
闇の悪魔以外の超越者がいるとすれば、”死”や”火”なんかも生物にとっては根源的な恐怖がありそうです。
闇の悪魔の怖すぎる登場シーン。宇宙飛行士の意味は?
めちゃくちゃ表現上手くてビビり散らかしたのは
「闇の悪魔」の絶望の表現の仕方と
「宇宙の悪魔」のハロウィンの説明の仕方絶望の新しすぎる表現と
ハロウィンの説明を本の背にしてアレが本当の説明なのか、それともただハロウィンで狂った本人が見ただけの幻想なのか分からずじまいな所— マダツボミ🌱 (@EtC_Bellsprout) October 19, 2022
闇の悪魔といえばやはり芸術的な登場シーンが有名です。
こちらの宇宙の魔人の記事でも書きましたが、宇宙飛行士が拝みながら並んで列をなしている描写は圧巻です。
闇の悪魔登場シーン大好き pic.twitter.com/s58qXcKyio
— notch (@chocomintame) October 18, 2022
この真っ二つにされて並んでいる11人は『チェンソーマン』の舞台である1997年までに亡くなった宇宙飛行士の数であり、この世で一番宇宙という闇に挑んだ彼らでさえ手も足も出ず拝んでいる姿は、読者にどうしようもない絶望感を与えました。
闇の悪魔の能力。すべてが強く恐ろしく芸術的
闇の悪魔の攻撃はどれも恐ろしいながらも、美しくスプラッタ表現も読んでいて嫌な感じがしません。
闇の悪魔の凄さは登場シーンだけではなく、芸術的な登場シーンに負けない実力を持っています。
闇の悪魔の可視不可能の刃。カエルの鳴き声に注意
恐ろし気な見た目をした闇の悪魔が登場し、宇宙飛行士の列ができた後、「ゲコッ」というカエルの鳴き声が聞こえました。
カエルの鳴き声は田舎の暗い田んぼ道を思い出すようで、不思議な気持になり恐ろしくはありませんが、次の一瞬、闇の悪魔の目の前にいたデンジ一行の腕はすべて切り取られてしまいました。
暗闇では手探りでしか物を触ったり感じることができませんが、それすらも奪う闇の悪魔の徹底ぶり!!
闇の悪魔の攻撃は徹底して闇への恐怖へつながります。
超越者は標準装備?闇の悪魔が指をさしたり睨んだりするだけで攻撃に
闇の悪魔は指をさすだけでも対象の腕を折り曲げたり切ったり穴を開けることができます。さらに睨むだけでも対象の目鼻口から出血させることができます。耳以外の語感を奪うのも闇への恐怖が増しそうですよね。
しかし、上記の攻撃は支配の悪魔であるマキマもつかう描写があるため、もしかすると上級の悪魔は標準で装備している能力なのかもしれません。
超越者はみんなつかえるかも?マキマは支配の能力でこれらの能力を持っているのか、もとから持っているのか判断しづらいです。
闇の悪魔最大の武器”鈴が付いた剣”
闇の悪魔最大の武器といっていいのが”鈴が付いた剣”です。
正式名称はわかりませんが、鈴のついた剣は宙に浮き対象を串刺しにすると鈴の音とともに再起不能になるまで体を細切れにしてしまいます。
腕を切られても体を穴だらけにされても大丈夫だった暴力の魔人は鈴のついた剣によって攻撃された際には再起不能になっており、もしかしたら鈴のついた剣には対象を細切れにする以外にも何か能力が付与されているかもしれません。
契約によって不死身になっているマキマでさえ鈴のついた剣には動揺しており、あと一歩地獄から帰還するのが遅ければマキマも鈴のついた剣にやられていたでしょう。
もしかするとマキマの契約(日本首相としたマキマの死は適当な日本人と交換される)が地獄には及ばず、地獄で死ぬとまずいから焦っていただけかもしれませんが、もし鈴のついた剣が悪魔の契約や能力も無視して攻撃を与えられるなら、『チェーンソーマン』の作中で最も恐ろしい武器といっても過言ではありません。
攻守完璧、闇ガードと闇回復。闇の悪魔のマントに注意!?
闇の悪魔の恐ろしさは攻撃力だけではなく、その高い防御力と回復力にもあります。
闇の悪魔へ対する物理攻撃はなぜか直前で止まってしまい、バリアのようなものが張られていることがわかります。
そして、バリアの周辺にはまるで呪詛を唱えるように集団で成人男性の顔が亡霊のように浮かび上がっています。
読者の一部には亡霊ガードと呼ばれて楽しまれていますが、トラウマになってしまったという人も少なくないよう…。
さらに闇の悪魔は暗闇に入ると体の傷を瞬時に癒すことができるため、マキマが魔力のようなもので遠距離でダメージを与えても、すぐに回復してしまいました。
上記の能力はすべて闇の中でしかつかえませんが、闇の悪魔自身に周囲を闇に包む能力を持っているため、実質無敵といえます。
肉片だけでも強い?闇の悪魔とサンタクロースとの関係。
銃の悪魔もそうですが、上級の悪魔の肉片は接種するだけで下級の悪魔をパワーアップさせる能力を持っているのかもしれません。
契約によって闇の悪魔に肉片を食べさせてもらった人形の悪魔は、闇の悪魔の肉片を少し食べただけで能力が格段にアップしました。
もともと触れた人間を人形にして操るだけの能力が、魔人でも人形にできるようになったり人形同士と感覚を共有することである程度の痛覚や精神攻撃を緩和させることができるようになりました。
さらに厄介なことに、銃の悪魔の肉片は悪魔をパワーアップさせるだけの物だったのに対し、闇の悪魔の肉片は食べると闇の悪魔の強力な能力の一つ「暗闇の中で傷を回復」を使うことができます。
闇の悪魔の肉片でパワーアップしただけの人形の悪魔ですら、ぐちゃぐちゃに壊れた顔や手足を瞬時に回復していることから、闇の悪魔本体の回復力はもっとすごいことが予想されます。
闇の悪魔はポチタに傷を負わせた相手説。
闇の悪魔はその強さからポチタ(真チェンソーマン)に傷を負わせた人物なのではないかという噂があります。
確かにめちゃくちゃな強さを持つ全盛期の真チェンソーマンを倒せそうなのは超越者である闇の悪魔しかいなさそうですし、闇の悪魔は実際にチェンソーマンの心臓を狙っていたのでありえそうな説です。
しかし、チェンソーマンの強さは何度やられても生き返ることであることと、ポチタはデンジの回想シーンにて銃創のような傷跡があったためポチタの相手は闇の悪魔ではなさそうです。
ポチタに怪我をさせたのはこちら
実はマキマを狙っていた?闇の悪魔は超越者にして裁定者なのかも。
よく闇の悪魔もチェンソーマンの心臓を狙っているという説を聞きますが、個人的には闇の悪魔はチェンソーマンに恨みや敵意を持っていなさそうにも感じます。
圧倒的な強さを持ち、死から最も遠い悪魔である闇の悪魔は、チェンソーマンも人間も平等に蟻くらいにしか思ってなさそう…。
チェンソーマンを地獄に招いたのは不穏に増長しつつあるマキマを懲らしめるためで、闇の悪魔は超越者でありながら、現世と地獄の均衡を重んじる裁定者なのではないでしょうか。
デンジら一行から切り取った腕でMAKIMAと描いたのも、マキマを地獄に来るように誘っていたのも、それで筋が通ります。
マキマは、チェンソーマンの能力で死などの概念を消そうとしており、その上作中ではその野望もあと一歩のところまでいっていました。
死が消えれば、悪魔の輪廻転生にもかかわってくるかもしれません。闇の悪魔は、そのマキマの行き過ぎた野望を阻止しようとしていたんじゃないかと思います。
闇の悪魔の2部登場の可能性。ラスボスは超越者!?
闇の悪魔はその人気故、『チェンソーマン』2部登場も期待されています。人気投票では27位を獲得しており、コメントを読むと作者と読者両方から気に入られていることがわかります。
『チェンソーマン』第2部では、チェンソーマンの輪廻転生を断ち切る能力に迫ることが作者から明かされており、輪廻転生という現世と地獄がかかわるお話になれば、地獄にいる超越者たちも他人事ではなくなります。
個人的にも闇の悪魔は大好きなキャラクターなので、他の超越者とともに再登場を果たしてほしいですね。
最期までご覧いただきありがとうございました。