今回はアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女に登場する強化人士とエラン・ケレスについて考察・解説していこうと思います。
一見表向きは可愛らしい主人公と、その友人たちが頑張るアニメのように見えて闇の多い『機動戦士ガンダム 水星の魔女』。
今回は、数多い闇の中でも一番視聴者をどん底の気分にたたき落としたといってもいい“強化人士”について、強化人間との違いやエラン・ケレス、ペイル社に注目しながら考察&解説していきます。
そもそも“強化”された人っていうのが倫理観なくて好き。強化人間がでると悲劇が起こるのは宇宙世紀も変わらないね。
目次
強化人士とは。モビルスーツを扱う以外の怖い目的。
◆◆メインキャラクター解禁④◆◆
【エラン・ケレス】の設定画を初公開いたします!
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— 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@G_Witch_M) June 17, 2022
名前 | エラン・ケレス |
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性別 | 男性 |
所属 | アスティカシア高等専門学園 パイロット科 ペイル寮 |
学籍番号 | KP002 |
モビルスーツ | ザウォート、ガンダム・ファラクト |
関連人物 | ニューゲン、ベルメリア・ウィンストン |
強化人士とは『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に登場する、GUND-ARMに適応するために人為的に調整・身体強化された存在です。
強化人士は当初、エラン・ケレスただ一人と思われていましたが、“強化人士4号”というペイル社CEOの発言から、過去に少なくとも3人いる可能性と今後5号、6号と続いていくことが判明しました。
GUNDフォーマットに適応するため、何らかの加工や調整がされているとされているが、GUNDフォーマット使用時にはパーメットの流入により独特の発光が見られるため、身体不可を完全位克服しているわけではないようです。
また、身体負荷をあくまで軽減しているだけなので、“消費期限”があるようで強化人士は役目を終えたら処分されてしまいます。
強化人間と強化人士の違い。整形?情緒不安定?
語感が宇宙世紀シリーズに登場する“強化人間”に似ているのと、登場すると必ず悲劇を呼ぶことから強化人間と強化人士はファンの間では同じような扱いを受けています。
強化人士
・整形によってオリジナルと同じ顔にされている
・使用期限がある
強化人間
・強化によって情緒不安定
・使用期限はないが、調整がないと精神崩壊しやすい
こうしてみると強化人士と強化人間にはあまり違いがないように感じますが、強化人間は国の軍が兵器として開発に力を注いでいたのに対して、強化人士は一企業が兵器開発や策謀の一部としてつくっているのが闇を感じます。
また強化人士は、市民IDがないような弱い立場の人間から選ばれて、目標が達成できなければ機密保持のため処分されるという非業なものです。
宇宙世紀シリーズに登場する強化人間も、孤児など立場が弱い人間が選ばれていましたが、強化人間になった人物たちは悲劇の中にもそれなりの幸せを見つけており、エランも幸せを見つけられていたのだと思いたいですね。
強化人士4号とは?4番目の適格者の悲しい最期。
水星の魔女に初登場した強化人士は4号です。特徴としては無口であまり自己主張をしないタイプ。
パイロットとしての適性が高く、ガンダムの操縦もお手の物ですが、量産タイプのザウォートですら、多対一で圧倒する力をみせました。
ホルダーになって花嫁を確保することで、ベネリットグループの中の地位をあげることを目的に強化人士にされたようで、目的が達成すれば、もとの人間に戻してもらい市民IDも獲得する契約だったようです。
意志薄弱のように見えますが、それだけ現実に期待していなかっただけで、スレッタと出会ってからは徐々に人間的な感情を取り戻していきます。
最終的に処分されてしまいますが、最期には自分が一番欲しかったのが市民IDではなく、自分の誕生日とそれを祝ってくれる人だったことに気づいたようで、満足した顔で最期を迎えました。
5番目の適格者は性格が悪い。強化人士5号。
オリジナルに最も近いのではないかと視聴者の間で囁かれている強化人士5号。
軽薄で女性を軽視しているような発言があり、ペイル社CEOもオリジナルに似た性格の悪さに目をつけて抜擢したと語っています。
皮肉にもスレッタではなく、エアリアルに興味があるからスレッタに近づいているのだけは4号と同じです。
目的がホルダーになってミオリネを手に入れることから、スレッタを口説いてエアリアルを手に入れることになったことで、パイロット技術よりも人間関係を重視した強化人士になっているのだと考えられます。
オリジナルエランとは。 性格が悪いただのお金持ちか?
「よお、久しぶりだな!俺!」
オリジナルエランとは、視聴者の間での愛称であり、公式にそういった名称があるわけではありません。
ファンの間では、作中で一番活躍したエラン=『強化人士4号』として、話すことが多く、オリジナルのがむしろ別人として扱われています。
ペイル社とどんな関係なのか、どんな地位に位置しているのか明かされていません。 実年齢も学校に通えているので20以下ぐらいだろうということしかわかりません。
性格は軽薄で含み笑いが似合う嫌な男といった感じ、上記の発言から、自分と同じ顔をした人間が暗躍することに何ら悪気を持っていないことがわかります。
目的は不明で、CEOと親しく話す様子はあるものの、ガンダムに対する認識や知識が一般人と同程度なことや、社交場に出ることを躊躇う様子から、ただ単にガンダムに乗ったり学校にいくのが嫌で強化人士のオリジナルを請け負っている可能性があります。
尊大でアーシアンに対する差別意識も持っているものの、働いた強化人士にはそれなりの評価や褒美を出していたり、スレッタに対しては本音で同情する場面があったりと、良くも悪くも素直な人物なのかもしれません。
また強化人士4号不在の際は学園での人間関係を壊さず完璧に立ち振る舞ったり、学生服ではなくスーツを着用していたり、ベルメリアよりも高い立場の人間であることから若年者ながら企業で活躍している有能な人物なのかもしれません。
性格が悪いと言われている彼ですが、それなりの信条を持って行動しているようなので、今後の彼の目的や活躍に注目したいです。
まとめ:強化人間とは違う強化人士の悲しい運命。
強化人間は戦争のため
強化人士は企業のためどっちも出てくる度に悲劇を呼ぶから、5号君こそはハッピーエンドでお願いします。
— アリスケ (@walking_planets) December 12, 2022
強化人間とは目的や製造方法が違う強化人士ですが、悲劇を迎えるというところだけは同じなのが観ていて悲しいです。
ただ、強化人間の出自には様々な理由や複雑な事情があるのに対して、強化人士には今のところ『学校が嫌い』『ガンダムに乗りたくない』くらいの理由しかなさそうなのが逆に恐ろしいですね。
GUNDという希望の技術もあれば、強化人士という負の技術もあるというA・S(アド・ステラ)の深みが出る良い設定だと思います。
以上まとめると
- 強化人士とは、GUND-ARMに適応するために人為的に調整・身体強化された存在。
- 強化人間は国や軍隊が総力をかけて造っているのに対し、強化人士は一企業が兵器開発や策謀の一部としてつくっているのが闇。
- 強化人士4号はパイロット適性が高いのはホルダーになるという目的のため。
- 強化人士5号はスレッタに近づくのが目的のためか、策謀や人心掌握に長けた性格をしている。
- オリジナルエランはペイル社CEOに言われるほど性格が悪い。
強化人士関連のエピソードから学園決闘ものから一気に“ガンダム”になってきた感じがありました。暗い部分もありますがそれだけ物語も面白くなっているので、これからの展開にワクワクしています。
オリジナルの目的が何かあるのか?それとも何もなくて面白半分でやっているのかも気になります。
これまで完全なハッピーエンドを迎えた強化人間も強化人士もいないので強化人士5号にはハッピーエンドを迎えてほしいですが、性格からして期待が持てないのが残念です。
最後までお読みいただきありがとうございました。