こんにちは、アリスケです!
今回は『チェンソーマン』2部より登場した戦争の悪魔について、考察・解説していきます。
三鷹アサとの絶妙な凸凹コンビ感が『寄生獣』初期のミギーとシンイチにも似ていて、読んでいてほっこりするようなドキドキするような不思議な感覚です。
宿敵に助けられた悔しさで枕に顔を埋めながらアサの横でポスポスやってる戦争の悪魔、可愛過ぎる…#こんなん誰でも好きになっちまうよ
— Bee3号 (@Ninja_BeeP) September 13, 2022
ラスボスなのか、それともヒロインなのか、弱体化の原因や正体など気になる戦争の悪魔について早速語っていきましょう。
目次
戦争の悪魔とは。傍若無人とみせかけた人情家。
戦争の悪魔とは『チェンソーマン』98話(2部1話)より登場したキャラクターです。能力は自分の所有物(人間や悪魔を含む)を武器にすることで、強さは所有者の武器にしたものに対する罪悪感に比例します。
チェンソーマンに敵対する存在として描かれながらも2部ヒロインの三鷹アサの体に融合しているため、ファンからはラスボス説とヒロイン説が同時にささやかれています。
性格は一見非情なようにみえて、意外と人情家の部分が垣間見えます。人間の常識や行動原理に疎く、契約者のアサとは度々口論になるものの、互いに“ヨル”、“アサ”と呼び合ったり歩み寄る姿勢を見せています。
戦争の悪魔の目的と核兵器の悪魔との関係。核兵器や銃は眷属なのか?
戦争の悪魔の目的は“核兵器の悪魔”をチェンソーマンから吐き出させることです。来るべきチェンソーマンとの戦いの日に備えて、戦争の悪魔は隙あらば三鷹アサの周りの人間を武器に変えようとします。
田中脊髄剣などパワーワードも飛び出しましたが、なぜそんなにチェンソーマンにこだわるのか?
現在“核兵器”や“第二次世界大戦”はチェンソーマンに食べられてしまい、存在していたという記憶が一部の人間をのぞいて消えてしまっています。
『チェンソーマン』作者の藤本タツキ先生はこの「チェンソーマンが食べた悪魔の関していた名前の存在が消える。」という能力が2部では深堀されると、1部連載終了後のジャンプフェスにて語っていました。
どうやってチェンソーマンから食べた悪魔を吐き出させるのか気になりますが、なぜ戦争の悪魔が核兵器を吐き出させたいのかも気になりますよね。
第二次世界大戦の恐怖が人々から消えてしまった今、戦争の悪魔は大きく弱体化しています。そこで起死回生の一手として核兵器を手に入れて人々にまた戦争の怖さを理解させるつもりなのは想像できます。
ただ、もう一つ何か理由がありそうですよね。
チェンソーマンが食べた悪魔の冠する名前の存在を消せる能力は硬貨が絶大で、『チェンソーマン1部』で消された存在を覚えていたのは“物事を把握する能力を持つ”マキマだけでした。
戦争の悪魔には物事を把握する力なんてなさそうですが、核兵器の存在は記憶していました。核兵器は戦争と切っても切れない縁があるので自分を構築する要素として、戦争の悪魔は核兵器のことを覚えていたのでしょうか。
もしくは核兵器の悪魔は、戦争の悪魔の眷属だった可能性もあります。
チェンソーマンにも眷属がいたように、戦争の悪魔も戦争に使われた武器や兵器を眷属として従えていたとしても何ら不思議ではありません。
戦争の悪魔の過去。ポチタに銃創をつけたのは戦争の悪魔かも。
戦争の悪魔は過去にチェンソーマンと戦い何度も殺したけれど、何度も生き返るチェンソーマンに敗北した過去を持ちます。
その際に第二次世界大戦や核兵器をチェンソーマンに食べられて消されてしまったのかもしれません。
ポチタは『チェンソーマン』1部にて、デンジと初めて出会った時、何者かに銃創のような傷を負わされていました。これは長らく“銃の悪魔によるものでは?”と考えられてきましたが、戦争の悪魔の様々な武器を作れる能力を考慮すると、ポチタは戦争の悪魔と戦っていたのかもしれません。
戦争の悪魔の人間関係と正体。三鷹アサとよだかの運命の出会い。
戦争の悪魔は、三鷹アサが正義の悪魔によって殺されそうになった時に目の前に現れました。生かす代わりに体を半分乗っ取られる形で、三鷹アサと戦争の悪魔は融合します。
三鷹アサの状態では普通の女の子のような外見ですが、戦争の悪魔が体を支配しているときは正義の悪魔につけられた傷が浮かび上がり、目がマキマのような同心円状模様の瞳に切り替わります。
戦争の悪魔の三鷹アサと融合する前の正体は、言動やあえて醜くデフォルメされた鳥の外見から察するによだかと考えられます。
詳しくは↑の記事を読んでいただけると、より考察を楽しんでいただけると思います。
三鷹アサは戦争の悪魔に生き返してもらったのはいいものの、クラスメイトからなかなか陰湿なイジメを受けています。宮沢賢治著『よだかの星』でもよだかが周りから外見によってイジメを受けていました。
戦争の悪魔と三鷹アサの関係はまだまだ描かれた描写が少ないですが、凸凹コンビ感は個人的に好きなのでこれからの関係の進展に期待です。
戦争の悪魔の戦争準備。吉田ヒロフミとの最悪な関係。
戦争の悪魔はチェンソーマンとのリベンジマッチに燃えています。いつか来るチェンソーマンとの戦いに向け、戦争の悪魔は武器を揃えようとしています。上記にも書きましたが戦争の悪魔が武器にできるのは所有物のみになります。
“所有”の定義に関しては、法的なことは関係なさそうで、正義の悪魔の腕を切り取って武器に変えたり、友達や彼氏でも武器にできるというニュアンスのセリフから“実効支配”しているかがトリガーになるようです。
戦争の悪魔は武器のほしさゆえに、三鷹アサの体を乗っ取って1部人気キャラの吉田ヒロフミに告白しました。
結果は即決でフられてしまいましたが、そこからアサヨルコンビと吉田ヒロフミは奇妙な縁で度々接触することになっていきます。
明らかにおかしい三鷹アサの様子に吉田が何か察しているのか、単なる偶然かわかりませんが、吉田が武器になってしまうことを危惧した吉田ファンは毎回ハラハラして読まなければなりません。
戦争の悪魔とマキマの関係。仲がとっても悪そうな黙示録の四騎士達
『チェンソーマン』2部のラスボスはファンの間では1部連載中から考察されていました。
『チェンソーマン』1部のラスボスだったマキマは“支配の悪魔”です。そして2部ラスボス候補のヨルは“戦争の悪魔”です。
この二人(?)には実はヨハネの黙示録に関係するという点でつながりがあります。
マキマのセリフによると過去にチェンソーマンに立ち向かった4人の騎士がいたそうですが、これはヨハネの黙示録の4騎士に関係しているのではないかといわれています。
ヨハネの黙示録にて、キリストが解く7つの封印のうち最初の4つの封印を解くときに現れる4騎士は以下の通りです。
- 第一の騎士
第一の封印が解かれるときに現れ支配をもたらすホワイトライダー - 第二の騎士
第二の封印が解かれるときに現れ戦争をもたらすレッドライダー - 第三の騎士
第三の封印が解かれるとき現れ飢餓をもたらすブラックライダー - 第四の騎士
第四の封印が解かれるとき現れ死・疫病をもたらすペイルライダー
この4騎士は作中で明言されてはいませんが、マキマの発言から察するに“支配”、“戦争”のほかに“飢餓”と“死or疫病”の悪魔がいることは間違いないでしょう。
マキマは他の4騎士の存在をこの世から消そうとしていたところをみると、4騎士の仲はとても悪そうです。
『チェンソーマン』2部では支配の悪魔の生まれ変わりであるナユタが登場しますが、戦争の悪魔との絡みがあるとするとどんなやり取りをするのか注目です。
マキマより戦争の悪魔が弱いのは欠点であり魅力。読者の反応まとめ
ヨルこと戦争の悪魔が乗っ取ってもコウモリの悪魔に勝てないの何か違和感あるな。戦争の悪魔なのに弱すぎないか?なんか事情があって弱体化してるんだろうか。
— シマ (@shima_manga) August 2, 2022
核兵器がない世界の戦争の悪魔、クソ弱そうじゃない? https://t.co/nWqNEO2XnS
— 芝村矜侍 (@kyouji0716) July 12, 2022
SNSや評価サイト、ジャンププラス+のコメント欄には多くの戦争の悪魔に対する感想が寄せられています。
マキマと比べると圧倒的な強さもないし、戦闘シーンも少なめなことから『チェンソーマン』2部がつまらない理由として戦争の悪魔の弱さを指摘する読者もいます。
しかし、逆に主人公の敵ながらも、頑張って強くなろうとしている戦争の悪魔を応援してしまうという読者もいます。(デンジやアサよりも常識人に見えてしまう戦争の悪魔…。)
個人的には『チェンソーマン』2部は1部と比べてじっくりとあの世界の日常風景を描いているおかげで、戦闘シーンは少ないものの、日常が壊れるときのカタストロフィは1部を超えると思っています。
核兵器の悪魔のインパクトはいろんな意味で強いと思うので戦争の悪魔との絡みが楽しみです。
作中では核兵器は悪魔として明言されていないので、眷属どころかもしかすると戦争の悪魔の体の一部だったなんてこともありそうです。もしそうだとしたら核兵器のような物騒な武器を戦争の悪魔の意志で何度も自由に使えることに…。
さらに戦争の悪魔はあっさりと語りましたが、マキマや武器人間が束になっても勝てなかった全盛期のチェンソーマンを“何度も”殺しています。全盛期の戦争の悪魔はどれだけ強かったのかも気になりますね。
最期までご覧いただきありがとうございました。