2021年1月23日公開予定の『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。TVアニメ版が公開されてから25年、ついに新劇場版の完結編が公開されます。
エヴァの「完結編」といえばみなさん何を思い浮かべるでしょうか?
旧劇場版のいろんな名シーン、名台詞が浮かんでくると思いますが、個人的にはやっぱりあのトラウマが…
そう完結編といえば『エヴァ量産機』です。
旧劇場版にて初めて動く姿をお披露目した『エヴァ量産機』は、見たものすべての人の印象に残るものでした。
今回はその『エヴァ量産機』について、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」で登場する量産機とご一緒に解説、考察、比較していきましょう。
みんなのトラウマ。『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』。
まずは旧劇場版に登場したみんなのトラウマ「エヴァ量産機」から。
ゼーレが開発した人類補完計画発動の切り札。
パイロットいらずで、 渚カヲルのダミープラグによって動く。
目のないウナギのような頭、白い体色、収納自在の鳥のような翼を内蔵しており、飛行可能。
また他のエヴァシリーズとは違い肩の装甲板がついておらず、体のシルエットはかなり人間に近い。
ロンギヌスの槍のコピーに変形する諸刃の剣を標準装備し、S2機関を搭載しているため稼働時間無限であり、自己再生機能も持つ。
「量産機」と聞くと他のエヴァと比べて劣っているかのように聞こえますが、性能面は完全に「エヴァ量産機」が勝っています。
アスカが搭乗する弐号機1機に対して9機で挑み、9対1で戦闘をしかけます。
最初は弐号機が優勢だったもののやがて活動限界に達し、その隙に量産機の9号機がロンギヌスの槍を弐号機の頭部めがけて串刺してしまいます。
弐号機が動けなくなった後、9機全てがS2機関によって再起動し弐号機をなんと捕食しはじめる。
弐号機の内蔵は食い散らかされ、プラグ内ではアスカの苦痛な悲鳴が響きます。
挙句の果てには、残りの8機体全機が槍を弐号機めがけて投げつけ、オーバーキル。
もともときわどい表現の多いエヴァでしたが、「このシーンだけは無理」という人は多く、みんなのトラウマとなってしまいました。
ちなみに量産機が発する不気味な声も、初号機の声をシンジの母親ユイの声優林原めぐみさんが演じたように、カヲル役の石田彰が担当しています。
もちろん加工されていますが、もとが男性の声なだけに低い声がこれまた印象に残ります。
しかし、本来の運用目的は「戦闘」ではなく、人類補完計画発動の儀式ためのものです。
サードインパクト発動のため初号機を捕縛し、レイ(リリスの魂)と同化したリリスのもとへ。
自らのコアにロンギヌスの槍を突き刺しS2機関をリリスと共鳴させ「アンチA.T.フィールド」を展開した。(その際、量産機の顔がレイとそっくりになるのだが、それがまたキモイ)。
レイと同化したリリスと共に、地球上の全てのA.T.フィールドを消し、L.C.Lにして1つに集約する。
しかし、シンジが補完計画を拒絶したために量産機は活動を停止、石化(?)して地上に落ちていきました。
漫画版では、 量産機はシンジの希望によって再編された世界にも引き継がれています、
これと同じように、新劇場版の世界は旧劇場版の人類補完計画によって神になった量産機を引き継いだ世界だと考察しています。
知能低下!?これぞ量産機『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』
新劇場版エヴァンゲリオンの『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』と『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』にも量産機が登場します。
量産機といっても上記のような恐ろしく強い量産機ではなく、ざこキャラ的な扱いになっています。
量産「機」というよりEvangelionMark.04の量産「型」で、旧劇場版の「エヴァ量産機」よりもさらに知能が低く、単純な命令にしか従うことができません。
旧劇場版の量産機が人型のエヴァを量産したものに対して、『Mark.04』航空特化型、電力供給特化型、など、人間の体の特徴を部分的に面影程度しか残してないものが多いです。
というか完全な人型タイプは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の「シン」の予告にしか登場していません。
識別は『パターン青』で使徒と同じです。
ただし、これが使徒と中身がおなじ(S2機関を内蔵している?)だからなのか、単に敵としての識別として、使徒と同じ『パターン青』を使っているのかは謎です。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の冒頭10分映像で登場した顔を持つ機体が、使徒サキエルのような仮面をつけていたことや、マリから「使徒もどき」と呼ばれているため、やはりエヴァよりも使徒に近い存在なのかもしれません。
航空特化型が鳥のような単縦陣を形成することからリツコに「自ら群体を形成するその行動様式はもはや新たな生物」と言われていますが、
鳥のような知能はなく、単純な回避や攻撃目標の優先順位を状況によって変えたりすることが出来ないことからかなり知能は低い様子です。(知能というかAI、ダミープラグのようなものが乗っているかも不明)
以上のことからやはり、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』に登場する量産機は旧劇場版とは役割がかなり違うようです。
旧劇場版の量産機は戦闘でも活躍し、人類補完計画の要にもなった存在に関わらず、シンエヴァの量産機はただのざこキャラといった感じで、旧劇場版の量産機の役目はMarkシリーズ(Mark9、Mark10)が引き継いでいる様子です。
ただ、個人的には主人公勢にばったばったと倒される量産機は好きですし、Mark.4シリーズのデザインも気に入っています。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では主人公勢(マリあたり倒しそう)のエヴァ一体でも倒す活躍があることを期待します。