株式会社カラー khara inc.officialにて、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の本予告が公開されました。
今まで「特報1」「特報2」「特報2.5」「特報3」「冒頭10分間」でも情報がたっぷりでしたが、本予告も新たな情報がたっぷりでした。
宇多田ヒカルさんの「One Last Kiss」に合わせて1分30秒の予告が流れました。
すでに特報により明かされていた情報の他、「新キャラ」や「13号機と戦う初号機」など、新たな情報も盛り込まれていました。
- コア化された世界。巨大な左手はリリスのものか?
- 世界から消えたはずの魚の姿が!?再構築された世界か?
- ここにきて新キャラ登場?
- 特報にも出ていた弐号機と敵性ヴンダー
- 第13号機VS初号機。親子喧嘩か?
- さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。
などなど、今回は本予告の各シーンを考察、解説していこうと思います。
目次
コア化された世界。巨大な左手はリリスのものか?
宇多田ヒカルさんの「One Last Kiss」の歌い出しに合わせて映像が流れ始めます。
本予告で、最初に流れた映像は赤くコア化された世界と巨大な左手です。
コア化された世界は『シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 冒頭10分』の0706作戦でも描かれたように、目新しいものではありません。
巨大な左手も、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』や『旧劇場版ヱヴァンゲリヲン』でも現れたような巨大リリスのものと考察できます。
中の骨が透けている様が不気味ですが、もしかしたらリリスの左手ではなくエヴァのものかもしれません。
世界から消えたはずの魚の姿が!?再構築された世界か?
TVアニメ版の『新世紀エヴァンゲリオン』から『旧劇場版』の世界観では、世界には魚が普通に存在していました。
しかし、セカンドインパクト以降の『新劇場版』の世界では魚は貴重な存在として描かれていました。
海が赤く染まった新劇場版の世界で『魚』は特別な研究所でやっと見る事ができる存在です。
本予告のシーンで、そんな魚が当たり前のように泳いでいる世界とは、やはり『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』は世界が繰り返されると予想されます。
本予告のラストでシンジが「さようなら。全てのエヴァンゲリオン」と言っていることから、エヴァンゲリオンのいない漫画版エヴァンゲリオンのような世界が描かれるのかもしれません。
浮かぶ白き月に空飛ぶ送電塔。受け継ぎがれてきた巨大感の描き方。
このシーンは正直謎ですが、この構図には庵野監督らしさを感じます。空飛ぶ送電塔にはエヴァが飛び越えたりしてきたものなので、一種のカタルシスのようなものを感じます。
「巨大なものの前にみんなの想像しやすい巨大なものを描く」というのは迫力が増します。
旧劇場版にも出てきた赤く亀裂の入った白き月ですが、その前に送電塔という普通の人でも大きさを想像しやすいものを配置することで、「巨大」なものをより大きく感じることができます。
これは庵野監督が好きなゴジラやウルトラマンで散々使われてきたような手法であり(怪獣の足が車や電車を蹴飛ばす、送電塔とゴジラを並べる)、最近のアニメではお目にかかれないような構図の画なのでおもしろいです。
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哀愁漂うYAMAHAのピアノ。Qのカヲルは死んだのか?
Qで登場し、シンジやカヲルが一緒に弾く姿が印象的だったYAMAHAのピアノですが、雨風にさらされて、風化してしまっています。
悲しい雰囲気を漂わせていますが、本予告にはカヲルの姿があります。
この風化したピアノはQのカヲルは死んで、新しいカヲルがシンエヴァに登場することを現しているのか、はたまたカヲルの体はなくなっても、魂は健在なことを現しているのでしょうか?
空飛ぶ白い鳥。やはり世界は繰り返されるのか?
この白い鳥が電柱の上を飛んでいくシーンは、実はTVアニメ版の第1話にもヱヴァンゲリヲン新劇場版:序にもあります。
このシーンが『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』でもあるということは、やはり世界はもう一度再構築されるのだと思います。
ただ、その世界に「エヴァ」という存在はなく、漫画版エヴァンゲリオンの世界のように、エヴァのいない冬がある世界がつくられるのかもしれません。
ヴンダーの内部か?それともユーロNERV内部か?
ミサトとリツコ、アスカとマリがセットで描かれました。
ミサトとリツコに関してはリフトのようなものに乗って話をしているようにみえます。
いかにAAAヴンダーが大きいとしてもつ、画像のような長いリフトを作れるようなスペースはないと思われます。
ヴィレの新基地かもしれませんし、もしかしたら『冒頭10分0706作戦』でコア化を浄化したユーロNERVの基地の中かもしれません。
アスカとマリカはどうやら無重力空間にいるようです。AAAヴンダーの中で特別な空間にいるのか、Qの冒頭のように宇宙空間にいるのかはわかりませんが、
特報でみせた白いプラグスーツを着ていることから、物語で重要なミッションの出撃前だと考えられます。
ゲンドウと対面するシンジ、激昂するヴィレメンバー。
実際にこの画像に映るキャラクター達が同じ場所にいて対面しているのかは、背景から考察しているにすぎないので、もしかしたらミスリードかもしれません。
自分流の人類補完計画を進めようとするゲンドウと、それを力ずくで止めようとするヴィレ、そしてシンジはゲンドウと対話しようとしているのではないでしょうか?
ただこのシーンが後に出てくる「13号機VS初号機」のシーンが先なのか後なのかで変わってきます。
13号機を初号機が倒して、ゲンドウが真相について問い詰められているのか?
それともゲンドウをヴィレが説得したものの、ゼーレの保険でもある13号機がインパクトを起こそうとしたために初号機との戦闘へと突入したのかは、このシーンが物語のどの位置にあるかに左右されると思います。
ここにきて新キャラ登場か?
ここにきて新キャラが登場するとは誰も予想しなかったでしょう。
Qでも新キャラが何人か登場してファンに衝撃が走りましたが、シンエヴァで追加されるのはこの女の子1人だけの様子です。
正直これが誰なのかは今のところわかりませんが、毛糸のニットにマフラー姿なのが注目です。
エヴァの世界はセカンドインパクトの衝撃で地球の地軸がズレてしまっているので、日本に四季はなく、夏しかありません。
にも関わらず、マフラーをしてさらに白い息を吐いている姿から、この女の子のいる世界は冬があるようにみえます。
いよいよ世界がもう一度再構築される合図かもしれません。
目を覚ますとトウジの妹。古参メンバー再登場?
一見Qでシンジが目覚めた時と同じようにも見えますが、もしかすると他のキャラクターが再登場するかもしれません。
Q以降姿をみせていなかったトウジやケンスケ、加持リョウジが再登場することを期待してしまいます。(ヴィレに連行されてきたシンジが目を覚ますだけのシーンかもしれません。)
死んで欲しくない。魅力的な裏方古参キャラクター達。
0706作戦で見せた様なプラグスーツを着て、なにやら覚悟を決めるオペレーターの青葉シゲルと日向マコトの2人。
TVアニメ版第1話から登場しており、役回りとしては脇役ではありますが、TVアニメ版やゲーム作品ではシンジ達パイロットとも関わりがあったりと、ファンにとってはそれなりに情が深いキャラクターだと思います。
旧劇場版でお世辞にもいい死に方(LCL化したので死んではいない)をしたとは言えないので、なにか見せ場があるか、できれば生き残って欲しいと思います。(青葉シゲル、彼のエアギターをまたみたい。)
特報にも出ていた弐号機と敵性ヴンダー。
弐号機とAAAヴンダーではない敵性ヴンダーは、特報の時からすでに顔見せしていました。弐号機が手に持っていたものはガトリングだったようです。
AAAヴンダーと敵性ヴンダーとの艦隊戦が観られるのが間違いないようです。ナディアの時から熱い艦隊戦を魅せてくれた庵野監督が、エヴァの艦隊戦をどのように描くのか楽しみです。
第13号機VS初号機。ゲンドウVSシンジの親子喧嘩?ゲンドウVSユイの夫婦喧嘩か?
初号機はAAAヴンダーの主機にされていましたが、カシウスの槍を持って、ロンギヌスの槍を持った13号機と戦っています。
覚悟を決めた様子で、目が紫に光っているシンジにも注目ですが、さらに気になるのが13号機はどうやって動いているのか?です。
ゼーレの保険でもある13号機は、旧劇場版の量産機のようにダミープラグによって自立して動いているようにも思えます。
しかし、特報には13号機がエヴァの極初期型制御装置に取り付けられ、それを意味ありげに見つめているゲンドウの姿がありました。
極初期型制御装置とは碇ユイが初号機にダイレクトエントリーして取り込まれたものです。
もしゲンドウが13号機と融合して、戦っているとしたら「ゲンドウVSシンジ&ユイ」という壮大な家族喧嘩です。(まったくあの親子を仲良くさせるにはなんとやです。)
ハッピーエンドで終わるのか?さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。
本予告で公開された各シーンを簡単に解説、考察しましたが、各シーンでまだまだ語ることがあります(それはまた次の記事で)。
カヲルが誰かの回想ではなく再登場をしているように見えるシーンや、プラグスーツにパーカーを着たアスカっぽい人影が映るシーンなどなど、シンエヴァへの期待はどんどん高まっていきます。
「さようなら、すべてエヴァンゲリオン。」とシンジのセリフから、やはりエヴァンゲリオンのいない世界が再構築されるのだと思います。
エヴァンゲリオンという存在がない、四季がある普通の世界が再構築されるのでしょうか?だとすると漫画版の終わりとかなり似たものになります。
庵野監督も当然、漫画版の存在を知っているはずですから、リスペクトをするにしてもまったく同じような展開にはしないと考えられます。
髪の長さから旧劇場版のシンジと新劇場版のシンジが戦うのでは?という考察もあったり、シンエヴァに対して「何か驚き」をファンは求めています。
ハッピーエンドを願いつつも期待してしまいます。
試写会では「泣けた」という声もありますし、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の公開日(2021年1月23日)が楽しみですね。
それでは次の記事で!