『東京コミコン2019』にて『MARVEL』と『円谷プロダクション』とのコラボレーションが発表されました。
『アイアンマン』『アベンジャーズ』『スパイダーマン』といった、ヒーローを描いてきた『マーベル・コミック』は、日本の代表的なヒーローである『ウルトラマン』の新ストーリーをコミックで描くと発表しました。
そこで今回の記事では、今回のコラボ内容について、現段階でわかっている詳細と、コラボ発表から見えてくる『円谷プロ』の今後の考察をしていきたいと思います。
【ウルトラマン×MARVEL】不安もあるが、マーベルのリスペクトからはしっかり敬意を感じる。
詳細と言っても、概要に関しては上記に書いてあることが、ほぼ全てです。
『マーベル・コミック』は『円谷プロダクション』とコラボし、新たな『ウルトラマン』のストーリーを描いていく。
ここで大事なのは「コミック」がコラボするということです。『MARVEL』と聞くと『MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)』が浮かぶ方が多いのではないでしょうか?
大事なのは、『アイアンマン』や『アベンジャーズ』、『スパイダーマン』などの実写映画化シリーズの映画監督が、『ウルトラマン』を手がける、ということではないということです。
関わってくるのは『マーベル・コミック』の漫画家や編集長です。『マーベル』のコミックシリーズを好きな方だと、知っている方も多いかもしれませんが、『マーベル・コミック』の編集長(C・B・セブルスキー)と言えば、一時期『偽名問題』が話題となりました。
しかし、その偽名問題も『日本』へのリスペクトがあったからこそだったものでした。
そんなC・B・セブルスキーが、『MARVEL』の代表として今回の事をコメントしています。
世界でもっとも人気のあるフランチャイズの一つとして、ウルトラマンは今日のポップカルチャー界で一番情熱的とも言えるファン層を築いてきました。(今回のプロジェクトを通じて)さらに多くのファンへ新たな物語をお届けすることをとても楽しみにしています。マーベルと同様に、ウルトラマンは現実世界を舞台とした壮大な物語を通じて、世代を超え、ファンの心を虜にしてきました。そしてそれはもはや定番としてテレビ番組、映画、玩具、ゲーム、コミックやその他いろいろな形で愛されています。来年、ウルトラマンの新たな章をお見せできることにとてもわくわくしています。
やはり偽名問題の時もそうでしたが、ここまで日本へのリスペクトがあるのなら、多少の不安はあるとしても、どんな作品が出来るか楽しみですね。
さらに『円谷プロダクション』の塚越隆行新社長のコメントもあります。
このたび、80年以上に渡り世界中のファンに愛される魅力的なキャラクターやストーリーを生み出し、長くエンターテイメント業界を牽引されているマーベルとの取り組みを発表できることを大変嬉しく思います。マーベルとウルトラマンの新たなストーリーを開発し、世界中のマーベルファン、ウルトラマンファン双方にお届けできることを、私自身とてもワクワクしています。ぜひご期待下さい。
両者共にやる気に溢れていて、新作品への期待が高まります。
『円谷プロ』はユニバース化を目指している?
前回の記事では、樋口真嗣監督と庵野秀明監督の『シン・ウルトラマン』に関しての制作発表から、円谷プロのユニバース化ならぬ『円谷バース』の可能性について考察しました。
『ユニバース化』という言葉と共に、解説&考察しています。リンクを貼っておきますので、良ければご観覧ください。
上記でも名前が出ましたが、『円谷プロ』の塚越隆行新社長だからこその、今回のコラボ企画だと思っています。
というのも、『円谷プロ』のこれまでの歴代社長は、円谷プロダクション出身でしたが、新社長の塚越隆行氏は『ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン』出身者です。
いわゆる『外部の血』。
しかし、就任当時に騒がれていたような『ディズニーの回し者疑惑』というのは今はありません。
むしろ、「円谷プロに新しい風が吹いた。」という評価が多くなりました。
さらに、塚越隆行新社長の『ウルトラマン』好きは本物のようで、小さい頃『ウルトラマン』と相撲をとったことがかなり思い出深いそうです。笑
インタビューでは、戦略的にディズニー作品を増やしていくのではなく、フランチャイズという形で『日本のウルトラマン』を世界に広めていきたいという、想いを語っています。
『シン・ウルトラマン』や『MARVEL×ウルトラマン』もすべては『円谷プロ』の名前を世界に広めるための企画かもしれません。
日本でも『ウルトラマン』の漫画化は、名作がありますが、海外の人はどちらかというと、知っていても『特撮のウルトラマン』だと思います。
『MARVELコミック』という形が、評価が獲られれば、日本でも海外でも、『ウルトラマン』の『ユニバース化』というのも不自然ではなくなっていきます。
庵野監督が描く『シン』という名がつく『シン・ゴジラ』と『シン・ウルトラマン』のユニバース化も、かなり現実味を帯びてきたのではないでしょうか?
また新しい情報が入り次第、さらに深く考察していこうと思いますので、今後とも『ウォーキングプラネット』をよろしくお願いします。
それでは次の記事で!