チェンソーマンの圧倒的強さは何故なのか?理由と能力の謎。輪廻転生を断ち切る能力には伏線があった!?についての記事をご覧いただきありがとうございます。
この記事では『チェンソーマン』2部の考察として、『チェンソーマン』に登場するチェンソーマンの能力について考察・解説・紹介をしていきます。
チェンソーマンが強くなった理由と、チェンソーマンが悪魔の中でも特別な理由についても考察していきます!
目次
チェンソーマンは何の悪魔?最強すぎるチェンソーの悪魔。
チェンソーマンとは、漫画『チェンソーマン』に登場するダークヒーローです。
悪魔なのに悪魔を倒すことを生きがいにする永井豪の『デビルマン』に似た存在です。
助けを求めた被害者も加害者も悪魔ならまとめて倒すという滅茶苦茶な活躍と、チェンソーマンが食べた悪魔は存在が消えるという能力から多くの悪魔から一目おかれています。
作中では“チェンソーマン”というヒーローは、二種類存在します。デンジがチェンソーの悪魔(ポチタ)の力を借りて変身した状態と、チェンソーの悪魔(ポチタ)単独で変身した状態があります。
本記事では、チェンソーの悪魔(ポチタ)の能力に関して考察していきます。
ポチタやチェンソーマンの眷属に関する能力はこちらで考察していますので、併せて読んでいただけると嬉しいです。
チェンソーマンの強さ①チェンソーを生やす能力
チェンソーマンには、いくつか能力があります。まず一つ目はチェンソーを生やす能力です。
頭、腕、足から電動ノコギリの刃の部分を生やすことができ、チェンソーマンの攻撃方法はほとんどが電動ノコギリによる斬撃です。
作中では明らかに刃渡り以上のものを切るシーンがありますが、画を派手にするための演出なのか能力によるものなのかは不明です。電ノコのチェーン部分は着脱可能でスパイダーマンのようにビルにひっかけて高速移動をすることができます。
また、チェーンで対象を縛り上げたり引き寄せることも可能で、獣のような外見とは裏腹に器用な戦い方もできるようです。
チェンソーマンの強さ②驚異的な回復力と複製能力。
チェンソーマンは驚異的な回復力を持っています。悪魔は不死身ではありませんが、手足の欠損や傷を回復することができます。しかし、手や足をもう一度はやすとなるとそれには大量の血が必要です。
作中では失った手を回復できない悪魔もいたり、高位の悪魔でも下半身を欠損したり、体の重要器官を失うと復活に時間がかかったり、そのまま死んでしまう場合もありました。
しかしチェンソーマンは、心臓の状態からでも復活することができます。そもそも傷を追うことすら珍しいのに、心臓からでも復活できるとなると相当計画的に倒さないと殺すことは難しいでしょう。
チェンソーマンの強さ③食べた悪魔の存在を消す能力
チェンソーマンには食べた悪魔と食べた悪魔の冠する名前の存在を消す能力を持っています。
第二次世界大戦の悪魔や、核兵器の悪魔は既にチェンソーマンに食べられた後であり、『チェンソーマン』世界の住人は存在を認識できません。
『チェンソーマン』は連載当時、現実の世界と違和感を感じる部分が多く、日本が大戦に勝った世界説など、様々なパラレルワールド説が考察されていました。
ですが、まさか”第二次世界大戦などの戦争が実在したけど、後から無かったことになった世界”だとは誰も思いもしませんでした。
悪魔狩りを続けるチェンソーマンがここまで強すぎる理由。
悪魔は輪廻転生を繰り返しており、地獄で死んだら現世に生まれて、現世で死んだらまた地獄に生まれ変わります。
例えば、蜂の悪魔がいた場合、“蜂”を怖がる人間がいる限り、悪魔は本当の意味で死んでしまうことはありません。
しかし、“蜂”という存在が消えてしまうとどうなるでしょうか。
存在が消えれば、誰も怖がることはなくなってしまいます。そうなればもう悪魔は生まれてくることができません。
チェンソーマンは作中でいろんな悪魔から因縁をつけられています。
悪魔なのに悪魔を殺し回っていることも理由の一つですが、一番の理由はこのチートのような強すぎる能力によるものです。
悪魔の強さは自分の名前に対する恐怖度で決まる
悪魔の強さは自分の名前に対する恐怖度で決まります。
銃やナイフという誰もが怖がる名前を持つ悪魔は強く、鶏やトマトなどの一部の恐怖症がある人しか怖がることがないような悪魔はとても弱いです。
チェンソーマンは、チェーンソー自体がホラー映画や怪我を連想することで人間から怖がられている上に、悪魔からも上記の能力で恐れられています。チェンソーマンの強さは人間と悪魔から集めた恐怖で構成されていました。
その強さは『チェンソーマン』1部のラスボスからも“勝てる気がしない”と評価されている上、作中最強キャラ候補の闇の悪魔からも一目置かれています。
ただ、『チェーンソー』そのものは、そこまで恐怖を抱く存在なのでしょうか?
「勝てる気がしない」悪魔から恐れられるチェンソーマンの“強み”
まず、前提として人間から集める恐怖は安定しません。
例えば、電車の悪魔がいたとして、人身事故のニュースが流れれば電車に対する恐怖が集まるかもしれませんが、逆に電車のアニメや映画が公開されれば恐怖度は薄まってしまいます。
実際に『チェンソーマン』の世界では、悪魔の恐怖につながる事故や事件、自殺などは強力な報道規制があり、場合によっては偏向報道がされています。
人間から集める恐怖は、闇や死レベルの根源的なものでなければ簡単に上下してしまうのでしょう。
しかし、悪魔から集めた恐怖は簡単には消えません。
つまり、チェンソーマンが悪魔狩りを続ける限り恐怖は薄まりませんし、チェンソーマンと悪魔が戦う時も「もし負けたら食べられちゃうかもしれない。」という不安が常に頭によぎることになります。
チェンソーマン(デンジ)が急に強くなった理由?真チェンソーマンの恐ろしい姿。
チェンソーマンのいきなりの大暴れに驚いた読者も多いでしょう。
マキマによって廃人にされてしまったデンジが、なぜいきなりフルパワーのチェンソーマンに変身したのか?まずはおさらいしていきましょう。
デンジか胸についているスターターを引っ張って変身する方法は一緒であるのに、変身した姿はまったくの別物です。
頭と両手にチェンソーが生えているのは同じですが、腕が4本あり体はムキムキで体は黒色化しており、内臓を仮面ライダーのマフラーのように巻いている姿はまさに”地獄のヒーロー”です。
この真チェンソーマンの姿の元ネタは、弐瓶勉先生による漫画『ABARA』に登場するキャラクター”黒ガウナ”だそうです。
1部の連載中には、藤本タツキ先生の発言から、デンジの元ネタが『ABARA』に登場する”駆動電次(くどうでんじ)”だといわれていましたが、まさか変身姿まで似ているとまでは誰も予想できませんでした…。
デンジが変身するチェンソーマンと、ポチタが変身するチェンソーマンの違いは何なのか?
“デンジ”が変身するチェンソーマンと”真チェンソーマン”。変身者は同じなのに、なぜ外見にも戦闘力にも差ができてしまったのでしょうか?
なぜデンジ廃人になってしまったのか。ポチタとの”違約”。
デンジは、マキマによって廃人にされてしまった理由は、自らの手でアキと父親を殺し、パワーを殺す手伝いをしたことを強く自覚させられてしまったからでした。
デンジがゾンビの悪魔に殺されたとき、ポチタがデンジと交わした契約は「ポチタがデンジの心臓になってデンジを生かす代わりに、デンジの夢を実現させること。」です。
そしてデンジの夢とは「普通の暮らしをして普通の死に方をすること。」です。
この夢がかなっている限り(デンジが普通の生活をしている限り)ポチタはデンジの心臓として動き続けます。
呪いの悪魔や未来の悪魔などの代償激重の悪魔達と比べると破格の契約内容です。
ましてやデンジの”普通の暮らし”の基準はめちゃくちゃ低く、そもそもデンジはポチタと暮らせていた極貧時代も普通どころか”幸せな暮らし”と認識していました。
これに困ったのはマキマさん。
マキマはデンジが変身するチェンソーマンではなくポチタが変身するチェンソーマンが大好きなのに、デンジが普通の生活をしている限り真チェンソーマンは帰ってこない、かといって殺すこともできない。さてどうするのか…。
厄介オタク”マキマ”による、デンジ真チェンソーマン化計画。
マキマは、地獄でのチェンソーマンの無茶苦茶なヒーロー活動に心から心酔しており、デンジが変身するチェンソーマンではなく、ポチタが変身するチェンソーマン”真チェンソーマン(チェンソーの悪魔)”に会いたくてたまりません。
マキマがデンジとポチタの契約を違約させるための唯一の方法は、デンジに普通の生活をさせないことでした。
マキマは、まずデンジの生活水準をあげることから始めました。
デンジに仕事を与えて、お金を与え生活水準をあげる。そしてアキ、パワーと同居させることで疑似家族を形成し、それをぶち壊す。
壊す際にデンジにも加担させることで、さらに罪悪感を二重にかけることで、デンジの心はつぶれてしまいました。
デンジの耳元でデンジの不幸を囁くマキマの姿はまさに”悪魔”。
過去の殺人を思い出し、アキとパワーを同時期に失い、信頼していたマキマ茂木になったとき、デンジは考えることをやめてしまいました。
受け継がれていた戦闘本能。チェンソーマンの強さ(戦闘技術)
マキマによって精神崩壊し、”普通の生活”をやめてしまったデンジはポチタの変身する”真チェンソーマン”になってしまいます。
ここからチェンソーマンは急に強くなりました。なぜなら変身した真チェンソーマンを動かしているのはデンジではなく、地獄で悪魔を何匹も殺してきた歴戦の戦士ポチタだからです。
圧倒的戦闘力を持ち、いままでデンジが苦戦してきた武器人間たちをまとめてあっという間に倒してしまいます。地獄の悪魔に地獄に落とされても、地獄の悪魔を殺しまわった挙句、自力で帰還して、またマキマ達と戦い始めます。
この時の戦い方はチェーンをスパイダーマンのように使ってビル間をスイングしたり、敵を束ねるのに使ったり粗暴な見た目と裏腹に芸が細かいです。
そして、独特なチェンソーの降り方は、デンジがゾンビやコウモリの悪魔相手に見せたフォームと酷似しており、戦闘技術は無意識の内にデンジに少なからず引き継がれていたことがわかりました。
後の戦闘ではデンジが真チェンソーマンの戦闘を応用したり…。
しかし、真チェンソーマンになった状態ではデンジよりもやることがめちゃくちゃです。
マキマを襲う地獄の悪魔を倒したかと思ったら、マキマを殺し、公安と戦っていたかと思うと、ハンバーガーを食べにいったり、急にデートがしたくなったりとやることがめちゃくちゃになってしまいました。
マキマ曰くチェンソーマンはやることがめちゃくちゃだったそうなので、これがデンジの精神崩壊によるものではなく、めちゃくちゃな行動をする存在こそ真のチェンソーマンだったようです。
つまり、チェンソーマンが作中で急に強くなった理由は、チェンソーマンの肉体を操るのがデンジからポチタに切り替わったからでした。
チェンソーの悪魔がなぜ特別なのか?考察をまとめてみた
ただ、チェンソーマン急に強くなった理由も、弱体化した理由も作中で語られますが、「なぜ、もともとチェーンソーの名前を冠する悪魔が特別に強いのか?」「チートのような強い能力を持っているのか」の説明はされていません。
ここからはなぜチェンソーマンは強い能力を持っているのか考察しながら、チェンソーマンの正体についても考察していきましょう。
仮説①実はチェンソーマンの正体はチェンソーの悪魔じゃない説。
チェンソーマンのもつチート能力に、もしかしたらチェンソーマンはチェンソーの悪魔ではなく、実はもっと恐ろしい悪魔なんじゃないか?という可能性について考えていきます。
チェンソーマンは食べる悪魔もある程度選別しているようですし、確かに怪しいです。
“チェンソー”と”存在を消す能力”は確かに関係なさそうにも思えます。
槍だけがチェンソーマンに当たるのには伏線が?キリストor神の悪魔か。
チェンソーマンがチェンソーの悪魔ではないのなら、何の悪魔なのか?
チェンソーマンはキリスト(に関係するもの)or神の悪魔なのではないかという考察をしてみます。
まず、『チェンソーマン』を何度も読み返して気になったのは、チェンソーマンは何度も槍に刺されていることです。
大抵の攻撃は避けれるし、カウンターも決めれるのに、武器人間の槍やマキマが放った槍には何度も貫かれています。更に火炎放射器で燃やされるシーンがあったり、デンジが磔にされるシーンもありました。
ここで思ったのは、チェンソーマンはキリスト(に関係するもの)or神の悪魔なのではないかということです。『チェンソーマン』は作品のなかに、キリスト教や黙示録の要素が多いです。
人間を悪魔から救う救世主がチェンソーマンだとすると、可能性は0ではない気もします。
さらに、これは聖書でも有名ですが「悪魔よりも神のほうが人間を多く殺している」という皮肉もあります。
チェンソーマンの強さの秘密は恐れによるものですが、悪魔もドン引きするほど人間を殺している神には、悪魔も人間も強い恐れを抱いているはずです。
仮説②チェンソーマンはチェンソーの悪魔だからこそ強い。チート能力にはちゃんと理由があった?
上記で『チェンソーマン』はチェンソーの悪魔ではないのではないかという説を紹介しましたが、個人的にはチェンソーマンはチェンソーの悪魔で合っていると思います。
理由はいくつかありますが、まず1つ目に、この世の大抵の物事を把握する能力を持っている支配の悪魔(マキマ)がデンジの変身することを“チェンソーの悪魔になる”と表現していることです。
さらに、超越者と呼ばれ一度も死んだことのない闇の悪魔も、チェンソーマンをチェンソーの悪魔と認識しています。
チェンソーというのは現実のチェーンソーという呼び方と違うので、あだ名や二つ名的な物じゃないか?という説もあります。
しかし、チェーンソーを作中でチェンソーと呼ぶ理由は、作者の藤本タツキ先生が「“ー”が二つ同じ文字内にあるとタイトルにしたとき語呂が悪いから変えた。」と語っています。
チェンソーマンはチェンソーの悪魔だからこそ、悪魔の存在を消すことができる
チェンソー=「chain(鎖)」「saw(切る(もの))」です。
現物のチェーンソーは鎖を回転させてものを切るという意味ですが、チェンソーマンはこれを“鎖を断ち切る”という解釈で、能力に転化させているのではないでしょうか。
『チェンソーマン』の作中ではマキマが支配の証として、自らと死者をつなぎとめるために鎖を使っている描写があります。
つまり、鎖とは生と死、あの世とこの世をつなぐものとしての役割があり、チェンソーマンはそれを断ち切ることができるのです。
このチェンソーマンの悪魔を輪廻転生から外す能力については『チェンソーマン』2部にて深堀されることが、藤本タツキ先生のインタビューにて明かされています。
“答え合わせ”というとおこがましいですが、チェンソーマンの能力については多くの人が注目している部分なので、はやく真相が描かれてほしいですね。
新しい情報が出てき次第、どんどん追記していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!