
新年あけましておめでとうございます。2019年が終わり、2020年となりました。2020年といえば、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の公開年です!
様々なVODやイベントで『新劇場版エヴァンゲリオン』が公開されているので、復帰したファンや新規のファンの方も多いと思います。
ただ、『エヴァンゲリオン』は設定の難しいところが多いですよね。専門用語がポンポン出てくるのはカッコイイですが、それではコアなファンでないと楽しめません。
もちろん、戦闘シーンや映像美で、ある程度楽しめてしまうのが庵野監督の凄いところです。しかし、どうせならしっかり余すところなく楽しみたいですよね。
そこで、このブログでは「エヴァンゲリオンのよく分からない設定」について解説していこうと思います。それで今回何を解説していくかと言うと、、、
『人類補完計画』です。
本編ではもちろん。様々な公式グッズ、漫画やアニメでパロディネタが溢れているので、「名前だけはしってる」という方も多いと思います。
『人類補完計画』だけでも理解を深めることができれば、エヴァンゲリオン全体が面白くなるのです。
語感だけで『人類補完計画』を理解した気になるのは、あまりにも勿体ないです。なぜなら『人類補完計画』は直接『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』へと続く、大切なキーワードでもあるからです。
それでは、『人類補完計画』について解説&考察をしていこうと思います。
新劇場版へと続く、人類補完計画への道のり。
「もっと完璧な存在になりたい。」そう考える人達がいた。
人間には素晴らしい「知恵」というものが存在する。しかし、人間には寿命が存在するため、個体としての進化が出来ず子孫を残しさなければならない。そうすれば必然に群れができる。
繁栄のために「知恵」をつかう人間もいれば、争いのために知恵を悪用する人間もいる。そんな「他人とのジレンマ」をとっぱらうためには、「人類」というものが1つの個体にならなければなならない。
「人類を1つの体に集約する。」それが『人類補完計画』です。
そもそも『人類補完計画』は、なぜ考えだされた?
人類を使途から守っていた『ゼーレ』ですが、死海文書により人類の起源を知ってしまいました。
人類の知恵や科学によって、生命の謎を解き明かし、人類は第一使途に及ぶ力を手に入れようとします。
その結果、人類は神は一線を越えてしまった人間に罰を与え、滅ぼそうとしていると考えました。
それを人類から救うために、考えだされたのが、『人類補完計画』です。
人類の敵『使途』
一方人類の敵「使徒」には、知恵こそありませんが、個体として進化できる「生命力」がありました。
エヴァンゲリオンの世界では、人間も第18番目の使徒とされています。しかし、なぜ違いがあるのかというと、それは使徒は第一の使徒『アダム』から生まれた存在で、人間は第二の使徒『リリス』から生まれた存在だからです。
使徒は、アダムから『生命の実』の力を受け継ぎ、人間はリリスから『知恵の実』の力を受け継ぎました。
人間は『生命の実』の力を手に入れることが出来れば、個体として進化していくことができます。
しかし、それは使徒も同じことで、『知恵の実』の力を奪われてしまえば、使徒が「知恵も生命力もある完全な存在」となってしまいます。
「使徒が神になり、人類が滅ぶのを防ぎたい。」それが、ミサトやシンジくんのいた『NERV』という組織であり、
「使徒の力を手に入れ、人間が1つの個体として神になりたい。」それが、ゲンドウやキール議長(悪そうな人)のいる『ゼーレ』という組織です。
新世紀エヴァンゲリオンとは中盤まで、「人類VS使徒の生存争い」を描き、ラストで『人類補完計画』を描いた作品なのです。
誤解されがちだけど、人類補完計画を考えているのは『NERV』ではなく『ゼーレ』
従来のアニメと異なるのは、悪の親玉が『味方の組織にいる』ということ。
『NERV』は表向きの組織でしかありません。ただ、使徒に人類を滅亡させられては元も子もありませんからね。
そのため、『NERV』には「使徒を倒す手伝い」はしたものの、使徒を全滅させたあとは使い捨てにしました。
TVアニメシリーズの終了後公開された、旧劇場版では『人類補完計画』がついに描かれました。
地下で保管していたリリスに、全ての人間の魂だけを集約させ、使徒を取り込んだエヴァ初号機と融合させることで、『人類補完計画』はついに達成されてしまいました。
しかし、また世界は再編されました。
リリスと融合し、新しいひとつの生命が生まれ、『未来』の選択は初号機に搭乗していた碇シンジに委ねられました。
シンジは、1つの生命体として生きていくことを拒否しました。他人といると嫌な思いばかりするのは事実だけど、それでも他人がいる世界をシンジは望みました。
こうして世界は、これまでとはちょっとだけ違う世界に再編されました。これが新劇場版エヴァンゲリオンでの世界です。
「大人の事情」かと思われた「アニメと劇場版との違い」は全て再編された世界と考えることで辻褄が合います。
そのことに関してはこちらの記事で書いていますのでぜひご覧下さい。⤵︎ ⤵︎
シンエヴァにて復活なるか?『人類補完計画』は過去のものに。
旧劇場版ポジションとなる『新劇場版エヴァンゲリオン Q』では、人類補完計画が行われました。しかし、旧劇場版で失敗した計画は、新劇場版でも失敗に終わりました。
旧劇場版は、お世辞にもハッピーエンドとは言えませんでした。
しかし、物語は新しい方向へと向かっていきます。旧劇場版では死んでしまうキャラクターが生存し、報われず死んでいったキャラクターは希望を持って戦っています。
また、シン・エヴァの終わり方について考察している記事もありますので、ご興味があればご覧ください!
『新劇場版エヴァンゲリオンシリーズ』の完結作として公開される『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』に、負の歴史とも言える『人類補完計画』は、どんな影響を与えるのか楽しみです!
これからも『エヴァンゲリオン』に関する情報を記事にしていくので、今後ともよろしくお願いします。