庵野秀明監督による『シン・ウルトラマン』の情報公開により、再度注目を集めている『ウルトラマン』。
数々の賞を受賞し、大成功を収めた庵野秀明監督『シン・ゴジラ』。『シン・ゴジラ』には多くの歴代ゴジラシリーズのオマージュシーンや流用楽曲がありました。
このことから『シン・ウルトラマン』にも、多くのオマージュシーンや流用楽曲が使われるのではないでしょうか?
『シン・ウルトラマン』に向けて『ウルトラマン』を観ておきたいと思った人、興味を持った人、「どのシリーズから観てみようかな?」と思った人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方々へ向けて、『ウルトラシリーズ』の各シリーズ事の簡単なあらすじや、注目ポイントを紹介していきたいと思います。
まずは、庵野監督の世代でもある『昭和ウルトラシリーズ』の初代ウルトラマンと、ウルトラセブンから解説していきます。
目次
記念すべき第一作。初代『ウルトラマン』
なんと『ウルトラマン』には『ウルトラQ』という元になった作品があります。
あの『ゴジラ』の監督でもある円谷英二監督が、「”怪獣“という物を映画館だけではなくテレビでも見せてあげたい。」そういった想いから生まれた、テレビ特撮シリーズ『ウルトラQ』。
『キングコング』や『ゴジラ』は映画館だけの物だった時代。テレビが普及し始めてからは、毎週のように怪獣が観られるテレビシリーズのアクションもの『ウルトラQ』は大好評でした。
しかし、テレビは白黒な上に、ちょっとホラー気味な展開もあり『ウルトラQ』の子供人気はイマイチ。「もっと子供受けするヒーローがほしい!」という狙いから生まれたのが『ウルトラマン』なのです。(実際のところ、毎週怪獣を倒す方法を考えるのが面倒で、退治する役が欲しかったとか。)
ウルトラマンのデザインなど紆余曲折ありましたが、無事カラー放送されたウルトラマンは大人気に。たちまち怪獣ブームの火付け役となりました。
観るべきポイントはここ!ウルトラマンは怪獣と怪獣の殺し合いになるかもしれなかった?
今では“怪獣”と戦う“ヒーロー”は聞き慣れたフレーズですが、当時は『ゴジラ』や『キングコング』、『原子怪獣現る』など、街を破壊する怪獣VS人間の構図が普通でした。
しかし、例外もあり『フランケンシュタイン対地底怪獣』や『サンダ対ガイラ』など、“人間に味方する怪獣VS人間の敵の怪獣”という構図の映画もありました。
そこから発想を得ていたこともあり、初期のウルトラマンは『天狗の怪獣』の様な見た目でした。
しかし、円谷英二監督の「ウルトラマンは仏さん見たいな顔つきにしたい」という事で、今のウルトラマンのデザインは完成しました。
そもそもウルトラマンは宇宙人です。ウルトラマンは、自らの不注意による事故で死なせてしまった人間の身体を借りて、罪滅ぼしの念から地球人に敵対する怪獣や他の宇宙人と戦っているのです。
決して巨大化出来る能力を持った人間が、怪獣と戦っている訳ではないのです。
なので、『なぜ弱くて文明も遅れている地球人に味方するのだ?』という様な質問をウルトラマンにする敵性宇宙人もいます。(そんな事聞かれても、ウルトラマンは顔色一つ変えずに相手をボコボコにするんですけどね)
このような宇宙人目線の考えが描写されるシーンは、『メン・イン・ブラック』などの現代作品でも通じるものがありますよね。
こういった設定や時代背景を知ると、初代ウルトラマンを、より面白い観方ができると思います。
実は大人向けの作品だった?第二作『ウルトラセブン』
全作『ウルトラマン』のヒットから、コンセプトを大人向きに変えて放送されたのが『ウルトラセブン』
登場するのは怪獣より宇宙人が多め。『人間牧場を作ろうとする宇宙人』や『たばこに危ない薬を仕込む宇宙人』など、敵性宇宙人はかなりダークに地球を攻めてきます。
中でも『狙われた街』にでてきた『メトロン星人』という宇宙人の話は、ファンの中ではあまりにも有名。
※下記にネタバレあり
「タバコの中に人間を狂暴にする薬を仕込み、人間同士の信頼関係を無くして、自分は戦わずして地球を貰う。」
暴力的な侵略ではない変わった侵略の仕方。これだけでも面白いのに、落ちの付け方がまた秀逸。
物語の最後。夕焼けのシーンにナレーターが
「メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです。
人間同士の信頼感を利用するとは恐るべき宇宙人です。
でもご安心下さい、このお話は遠い遠い未来の物語なのです…。
え?何故ですって?
我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから…」
と言い放って物語は終わります。
これを、DVDを借りてきて見た時は、衝撃が走りました。
※ネタバレおわり
観るべきポイントはここ!大人へ向けた皮肉。
これはウルトラセブンに限りませんが、ウルトラマンシリーズには、大人へ向けた皮肉のメッセージが多く発信されています。
先程のたばこの話や、『人間の無理な都市開発で眠っていた太古の怪獣が目覚めた。』などの話も出てきます。
また、「平成狸合戦ぽんぽこ」や「もののけ姫」にも通じる、人間の身勝手さに対するメッセージが含まれた話も多くあります。
幸い現実では、都市開発で追いやった野生動物が、街を巨大化して襲うことはありません。しかし、『いつか痛い目見るかもしれないぞ』というメッセージが、円谷英二監督の作品には含まれています。
それに人間の敵を、宇宙人であるウルトラマンに押し付けて戦ってもらうのも、よく考えたらおかしな話ですよね。
今だからこそ『ウルトラマン』を観よう。
「ゴジラやエヴァは見た事あるけど、ウルトラマンはちょっと子供っぽすぎる」と敬遠している人!
『シン・ウルトラマン』の情報公開により、再度『ウルトラマン』に注目が集まっている今こそ、『シン・ウルトラマン』に通じるであろう『昭和ウルトラシリーズ』を観てはいかがでしょうか?
僕自身も、いくつもの動画配信サービスに加入していますが、その中でも昭和・平成の『ウルトラマン』作品に強かったのがHuluでした!
2週間無料お試し期間もあり、気になる作品が無かったり、お気に召さなかった場合は退会もできます。
もし『ウルトラマン』にハマったら、怪獣の鳴き声や、ミニチュアセットなどにも、目を向けてみるとより面白いと思います!
『ウルトラマン』は、あまり観る気にならないと言う人は、『ウルトラセブン』から観るといいかもしれません。
私は小さい頃から、どちらかと言うと『ウルトラマン』より、その敵怪獣の方が好きでした。笑
上記で書いた『メトロン星人』。それに『ガブラ』や『ノーバ』、『ドドンゴ』、『ペスター』などは、鳴き声やフォルムがかなり好きです。(気になったら調べてみて!)
父親の影響で、小さい頃から『ウルトラシリーズ』を見ていた僕は、怪獣がかっこよく暴れてるのに邪魔するウルトラマンが気に入らなくて、初めてウルトラマンが負けた時は歓喜しましたね。(『ウルトラセブン』に関してはセブンを応援していました。笑)
ウルトラマンのソフビなんかは1個しかないのに、怪獣のソフビは100体くらい集めてました笑
今回は長くなってしまったので、『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』の紹介だけになってしまいましたが、時期に『帰ってきたウルトラマン』や『タロウ』、『レオ』なども、見所ポイントについて語っていくので、そちらの記事も是非ご覧ください。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
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