全国の劇場とエヴァ公式アプリEVAEXTRAで公開中の『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の特報映像2。
今回の記事では、前回の『特報映像2の考察』では掘り下げられなかった部分(特にゲンドウについて)をより深く考察していきたいと思います。
そして『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を観るにあたって知っておきたい用語の解説もしていきます。
特報映像2についての全体的な考察の記事はこちらから読むことが出来ますのでぜひ!
※2020/12/25に本予告が公開されました、そちらの考察もしています。
特報映像2はこちらをどうぞ
目次
- 今まで謎だったゲンドウの目的はエヴァ13号機との融合でほぼ確定。
- ゲンドウは何故エヴァ13号機と融合したいの?
- 『エヴァンゲリオンQ』では何をやっていたのか?
- ガフの扉って何?
- 結局『エヴァンゲリオンQ』『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では誰と誰が争ってるの?
- Qのが終わった時点でのゲンドウ。
- 「筆者が何を言ってるかわからないよ!」
目次
今まで謎だったゲンドウの目的はエヴァとの融合でほぼ確定。
引用:シン・エヴァンゲリオン劇場版 特報2
こちらの画像をご覧下さい。こちらは特報映像2で公開された映像。十時に磔にされている13号機に下によく見るとゲンドウが立っています。
あの十字架の拘束具は、エヴァ初号機に碇ユイがダイレクトエントリーした時の物と同じ物です。つまり、ゲンドウは13号機に自らもダイレクトエントリーする気なのでしょう。
新劇場版『エヴァンゲリオンQ』で13号機は覚醒を果たしました。しかし、カヲル君の犠牲により、ロンギヌスの槍2本を使う事でフォースインパクトギリギリで食い止める事が出来ました。
ゲンドウの願いは、あと一歩届かない所で『エヴァンゲリオンQ』は終わりました。それでもゲンドウはまだ、エヴァ13号機との融合を諦めていません。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の大筋は、ゲンドウが13号機と融合を果たし、ガフの扉を開ける事ができるのか、はたまた葛城ミサト率いるヴィレのメンバー達が、それを食い止めるかの勝負になるでしょう。
ここまで読んで「筆者がなにを言ってるかわからないよ!」という人のために、簡単な『エヴァンゲリオンQ』の終盤の出来事の解説&用語の解説。
そして、そもそもなんでゲンドウはエヴァ13号機と融合したいのかを順を追って、解説していきたいと思います。
ゲンドウは何故エヴァ13号機と融合したいの?
この考察をする前にひとつの仮定を立てます。それは新劇場版は『ゲンドウと家族(ユイとシンジ)』の物語という事です。
エヴァQで冬月は、シンジに「碇(ゲンドウ)はあらゆる犠牲を払って自分の願いを叶えようとしている。自分の魂もだ。」
と語っています。新劇場版から追加されたシーンでは、シンジとユイ(シンジの母親)について語るシーンや、綾波レイのシンジとの食事会への誘いを受けるシーンがあります。
こういったシーンの追加から、ゲンドウは家族の存在を旧シリーズよりかなり意識している事が伺えます。
ただ、やろうとしている事は旧シリーズと同じです。それは初号機に補完されているユイ(ゲンドウの妻)に会うこと、つまり「アダムとリリスの禁じられた融合(旧劇場版ゲンドウのセリフより)」です。
アダムとはゲンドウで、リリスとはユイの事を指します。しかし、この目的を果たすには、やらなければならない事が大きく分けて3つありました。
ゲンドウやることリスト
- 全12体の使徒を10体倒すこと。
- 残りの2体の内現アダム(カヲル君)を殺し自分がアダムになる事
- ユイが初号機入ったように、自らもエヴァ13号機に入る事。
1つ目はQの時点で一応達成しました。
しかし、2つ目は、Qの時点でアダムであったカヲル君を13号機の覚醒と共に排除する事は出来たものの、13号機に同乗していたシンジがアダムの座に座ってしまいました。
自らがアダムになるため、ゲンドウはシンジを排除するのか、それともまた別の選択をするのか。『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』ではそこも見所の1つです。
3つ目は、破の時点でゲンドウは『神と魂をつなぐ鍵、ネブカドネザルの鍵』を手に入れているため、2つ目の項目が達成次第すぐにでも出来るでしょう。
新劇場版『エヴァンゲリオンQ』は何をやっていたのか?
何をやっていたか、簡単に言えば上記のゲンドウやることリストの2つ目の途中まで。カヲル君を第一使徒(アダム)の座から落とした所までは良かったのですが、肝心のアダムの座にはシンジが座ってしまいました。
冒頭10分や特報映像2が公開され『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が『エヴァンゲリオンQ』のすぐ後の話だということがわかりました。
『エヴァンゲリオンQ』は『エヴァンゲリオン破』の正式な続編なのは変わりませんが、破から14年立った世界という設定もあり、内容がうまく理解できなかった人も多いでしょう。
エヴァ破で綾波レイを取り込み、覚醒を果たしたエヴァ初号機。綾波レイが旧作通りの設定ならば、綾波レイの中には「人類の母リリス」の魂が補完されています。
初号機の設定はリリスの唯一のコピー。封印していたリリスの下半身を切り取り、そこから複製して出来たのがエヴァンゲリオン初号機です。
エヴァ破のラストで、綾波レイ(リリスの魂)を取り込んだ初号機(リリスをコピーした体)。神のコピーだったものが本物になり、初号機はサードインパクトを起こしてガフの扉を開きました。
しかし、これもカヲル君によりロンギヌスの槍を用いる事で初号機は封印されました。そこから14年経った話が『エヴァンゲリオンQ』です。
Qとシンでは、エヴァ初号機はAAAヴンダーの動力源として使われていました。Qではマーク9がヴンダーの指揮系統を取り返そうとしていましたが、弐号機の奮闘により阻止されました。
ゲンドウは、碇ユイと綾波レイの魂が補完されているエヴァ初号機を、どのようにミサト達から取り返すのかという部分も『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の見所の1つです。
ガフの扉って何?
初号機覚醒時や13号機覚醒時に、エヴァの頭上から広がっていく赤黒い光輪。あれがガフの扉です。
ガフの扉とは、魂が生まれ魂が還る場所とされています。「その扉を開く事によって人類の魂を1つにまとめて、完全な生命体へと生まれ変わろう」これがゼーレ(NERVの上層組織)の考える人類補完計画です。
その扉を破のラストで開いてしまった初号機パイロット碇シンジ。
(正確にはガフの扉ではなくバラルの扉というのですが、意味合いはそこまで変わらないので、ここでは一貫してガフの扉と書かせていただきます。ソースは「エヴァンゲリオン破の設定原画集」)
旧劇場版のラストではリリスと9体の量産機によって開かれたガフの扉。トリガーとなった碇シンジの「寂しくて怖くても、それでも他人のいる世界がいい」という願いによって事実上、人類補完計画は失敗しました。
人類の魂は記憶を消され、世界が再構築された世界。それが新劇場版の世界観です。(ただし、神になった量産機の中にいた9体のカヲル君と、魂を機械化していたゼーレ上層部の記憶だけは新世界へと引き継がれた。)
このガフの扉が『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を観るにあたって重要なポイントになります。
結局『エヴァンゲリオンQ』『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では誰と誰が争ってるの?
破からQの間では、NERVとヴィレはまだ特に活動をしていません。この間はゼーレVS国連軍VSリリスでした。
国連軍から危険視され、実力行使されたゼーレはインパクトを起こして国連軍を一掃。
しかし、リリスにはゼーレの契約を飲んで貰えなかった。ガフの扉を開くエネルギーは莫大なもの。リリスからしたら、人類補完計画とか所詮下等生物の戯言です。
人類を1つの完全な生命体などにせず、リリスは人間をリサイクルして新しい生命体に変換しようとしました。(これがQやシンに出てくるインフィニティ達の事)
リリスの事実上の契約破棄に対し、ゼーレはマーク6を使い首を刎ね、AAAヴンダーを空にあげるのと同じ要領でNERV本部事リリスの首を空に上げました。
リリスに同調したリリスの子供達(インフィニティ達)も首が無くなり、それがカヲル君曰く、インフィニティのなりぞこないなのです。
そして、リリスの体はトドメをさされないようにドグマに結界を張りました。
そこまでが大まかなQへの流れ。
そしてQでは、
自分が神になりたいゲンドウvs人類補完計画を人間の手で遂行したいゼーレvs今の世界を守りたいヴィレvsシンジ至上主義カヲル君
が争っています。
結果は
ゲンドウ有利、ヴィレやや追い込まれ、カヲル君退場、ゼーレ退場したものの爪痕は残した。
と言ったところです。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では、
ゲンドウvsヴィレ
の頂上決勝が行われる事でしょう。
最後に:Qが終わった時点でのゲンドウ
カヲル君を嵌めてアダムの座から引きずり下ろしたものの、ゼーレはゲンドウが自分勝手な事を起こさない用にシンジをアダムにするよう仕組みました。
特報映像2を観るる限り庵野監督の事ですから、あのカットは無意味なものではないでしょう。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』ではとうとうゲンドウとシンジの仲がどうなるかが、描かれます。
また、シン・エヴァの終わり方について考察している記事もありますので、ご興味があればご覧ください!
※下記の記事では、4/17に追加されたポスターについても考察しています!
旧劇場版、コミック版、アニメシリーズ。色々な最期が描かれましたが、新劇場版では決定版(庵野監督渾身の出来)が描かれていると思うので、今から6月が待ちどうしいですね。
用語や知っている前提の話が多すぎて「筆者が何を言ってるかわからないよ!」という人には、さらに用語ごとに区切った解説記事を書いていくので是非そちらをご覧下さい!
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それでは次の記事で!